第25話 結婚

とにかく、今は目の前のことを一つ一つこなしていくことが大事だという結論に至ったんですよね。

2ヵ月後、私は蘇芳さんに別れを告げた。

理由は簡単、私の側にいてしまっては彼に迷惑を掛けてしまうと考えたからだった。

私には彼と一緒にいる資格がないと思ったからであるが、彼がそれを許すはずもない事は分かっていた為逃げようとしたわけだが失敗したのだ。

しかし彼は私を監禁したのである。その後2人して性行為に及んだりしているうちに私たちはお互いを愛し合うようになったのかもしれないと

感じ始めたがそうではなかったのである。

なぜなら今でも彼の気持ちは変わらないままだからであるからだ。

「ララ、君は俺のものなんだから誰にも渡さない、もう二度と逃さないし離しません」

という言葉を聞いた瞬間、私は絶望してしまいそうになったが何とか堪えることに成功した。

それから数日後、

(気まずいわー)

彼と2人きりでの外出中に気まずさを感じつつ歩いていると彼は突然足を止めると言ったのだった。

「ねえ、ララは僕のこと嫌いかな?」

そんな質問をしてくるものだから思わず答えに窮してしまうわけだったが、

いつまでも黙っているわけにもいかなかったので仕方なくこう答えることにしたのよ。

すると彼の表情が変わったと思うといきなり怒りはじめたではありませんか、

何がなんだかわからないうちに彼に腕を引っ張られて森の中に連れ込まれたんです。

はい、私びっくりです。

「え、ちょっと待ってください!」

って言ったら彼はニヤっと笑ってこう言ったんですよ。

「待たない」

ってね。だから私は仕方なく抵抗せずについていくことにしましたの、

すると彼がいきなり押し倒してきたではありませんか、

「え、ちょ、ちょっと待ってください!」

って叫んだんですが無視されましたわ。

結局最後までやられてしまいましたが途中から気持ちよくなってしまって抵抗できなくなってしまいまして、

もう完全に彼のペースに乗せられたままでしたけどまあそれはそれでありだったのかと思いましたね。

気づいたら私、裸で彼と抱き合って寝てましてよ。

そんなことがあってからは彼に調教されて逆らえなくなりましたわ。

だから今では毎日のように求められてしまって大変ですよねぇ、

まあ嫌ではないですから全然問題ないと言えばありませんけれどもね。

やっぱり好きな人とは、ずっと一緒にいたいものじゃないですかって思うわけですしお互いが気持ちよくなれればそれでいいのではないかと思いますのよ。

でもそれでも彼が私の元を離れるというのであればその時はきっぱり諦める気ではいるのですよ。

「僕は、ララと結婚する!」

彼か言ってきたので、 嬉しい気持ちを必死に隠して平静を装ってみたけど、でもやっぱり嬉しくて涙が止まらなかった。

そんな私を見てちょっと驚いた様子を見せた彼だったがすぐに笑顔になり、私を抱き締めると耳元でこう囁いてくれたのである。

「俺が守ってやるから泣くんじゃねえぞ?」

そう言われた瞬間ドキッとしましたわ、

だってそんな言葉を囁かれたら誰だってときめくに決まっているじゃないですか、

ずるいとは思いませんか?

まあそこが好きになったところでもあるのですがね、

ともかくそういうことですから以後気をつけるようにしたい所存ですわ。

「わかりました、これからよろしくお願い致しますわ」

笑顔で答えると、今度は逆に彼が泣き出しまして私を抱きしめてくれたんですよね。

それがとても心地よくて安心できましたし、ああやっぱりこの人のことが好きだなぁって改めて思ったのですわよ……

そんな時です、突然後ろから声をかけられたわけなんですけれど振り返りたくなかったというか

見られたく無かったので無視していたんですけど相手が無理やり私の顔を覗き込んできたんですのよ。

そうしたらそこにはなぜか蘇芳さんがいらっしゃった訳なんで驚きましたね、

「えっと、なぜここにいるのですか?」

って聞いたんですわよ、そしたら彼は笑いながら答えてくれましたわ。

「だって、君が泣いてたからさ、心配になって来ちゃったんだよ」

と言ってましたよ、 その言葉を聞いた私は思わず顔が赤くなっていくのを感じていましたね。

ですがそれでも頑張って冷静を装おうとしてましたけどやはりダメでしたね、

だから仕方なく彼にこう言うことにしたのです。

「あ、ありがとうございます……でももう大丈夫ですから大丈夫ですよ! ですから私のことは心配しないでいいですわよ!」

と笑顔で言いましたら彼も微笑んでくれたのですよ。

それからというもの私と彼は頻繁に会う様になったわけですよ。

それはもちろん嬉しいことでしたし彼と会えない時はとても切なくなることもありますけれどそれもまた一興というやつではないかなと思いますしね。

「今日も、に会えるなんて幸せ者だな俺は」

しみじみとそんなことを思いながら私は自分の部屋に戻った瞬間意識を失ったのである、

「ああ、そういえばあれから。の様子はどうだろうか心配だなぁ、何かあったとしたら俺が助けに行くからなぁ」

そんなことを考えていると目が覚めてきたようだった

今日は一体どんな出会いがあるのか楽しみだがその前にちょっと早く来ておこうと思う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る