第13話 学園生活 1
志狼が昼食を終えて瑞穂ヶ丘学園の西門近くの教職員の職員棟南の武道館の西側に
有る瑞穂ヶ丘古墳の前方後円墳の桃の大木の木陰で昼寝をしていると、低い石垣の
上の躑躅と金木犀の植え込みの僅かな隙間から、彼の愛犬二匹は志狼の両脇に妹の
愛猫は腹の上に眠りに来た。すると少し遅れて妹達がやって来た。
瑞穂
「また!兄さん達が昼寝している。」
沙菜美
「ミィちゃん達が羨ましな。私の家はマンションなのでペットが飼えないから。
だから捨て猫のサスケさんを、飼ってもらったけど、まさか雌だとは気が付かなかっ
た。」
瑞穂
「獣医さんも言ってなかった?数ヶ月経たないと雄か雌かわからないから猫ちゃんに
名前を付けるの待った方が良いよって」
賑やかに談笑していると、上空で白いカラスの義経がけたたましく鳴きながら志狼の
右肩に停まり何かを訴える様にして校門の方を気にしている。志狼が校門の方を見る
と学園内でも有名で札付きな不良達五人組が近づいて来る。良く見ると手にはナイフ
を持って下卑た笑いをしながら段々と近づいて来た。多分!沙菜美達の後を付けて来
たに違いない。
志狼
「瑞穂、沙菜美っ・・・信玄と謙信について行って何処か逃げて助けを呼べ!奴らの
様子がおかしい、多分!シンナーでラリッてるみたいだ。予想だとお前たちの身体が
目当てで犯されるぞ、逃げろ」
瑞穂
「兄さん!怖くて動けない」
沙菜美
「志狼さんはどうするの?」
志狼
「義経達と一緒にサッちゃん達が逃げ切るまでは此処で、踏ん張る!」
「義経っ沢山の仲間達を呼び集めろ、沙菜美達が逃げ切るまで、奴らを通すな。
後で、仲間達に御馳走するからと伝えろ」
不良達のリーダー
「織田、お前の妹たちを寄越せ!」
志狼
「嫌なこった。お前らに渡したら傷物になるからな!」
「信玄!謙信!サッちゃん達を乗せて逃げろ!義経!仲間達はまだかっ」
廣瀬源起
「何をゴチャゴチャ言ってる。ウルセイ」
不良達
「こいつを殺して、あの女の子たちを犯し嬲って廻しましょう」
志狼
「やれるものならやってみろ」
不良Aがナイフを腹に向けて突きだしたので、志狼は腰と両腕でナイフを持った腕を
固定して逆間接になる様に極めて払い腰の要領で骨を折り投げ飛ばした。それを見て
いた不良Bは背後からナイフを上段から切りつけようとして振りかざして来たが、
志狼は向きを変えてナイフを持つ手を蹴り上げて、瞬時に懐に入り伸びきった腕を肩
に乗せて両腕で逆間接になる様に上から押さえて折りながら、体が半身になる
様にして前足を踵部分で後ろに倒れる様に足払いした。2人が倒されたのを見た不良
Cが少し冷静になってからナイフを腰に添えて右手をナイフの柄の部分に充てて
ぶつかって来たが、志狼は咄嗟に空手の反身歩を使って躱し反動を利用して相手の背
中に掌底を叩き込み、不良Cがバランスを崩してコケた。不良Dはいつの間にか鴉の
大群が廻りを取り囲まれている事に気が付いて!取り乱しナイフを出鱈目に振り
払うが、志狼は身体を屈み込みながら功夫映画のアクションシーンで良く見る前掃腿
(右足を軸にして左脚で足首を刈り取る足払い)をして倒れた相手の鳩尾に
蹴りこんだ。その間に不良Cが体制を整えて再び攻撃しようとして、ナイフの向きを
逆手に持ち直し米軍のグリーンベレー隊員が実戦で使うナイフ術の様にして
襲い掛かってきたが、志狼にばかり集中していた為に周りの異常な数の鴉達に気がつ
かなかった。攻撃している最中の緩急をつけてナイフを使っていたが、志狼は躱し
受け流したり空手の交差法や太極拳の攻守一対の攻撃を仕掛けていた。反撃を受けて
疲れて動きが鈍った不良達に、鴉が一斉に襲い掛かっていった。
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