とつとつと、音もなく静かに進行する思いや言葉。テンポよく、気持ちよく最後まで読ませていただきました。結論もオチもない事って世の中にはあふれていて、それをどうとらえるかは本人次第。見方が違えば結論が変わるものに無理やり押し込めてしまう言葉の傲慢さと相反するやさしさの押し付けの微妙なバランスを考えさせられました。素敵な物語をありがとうございます。

黒板に書き、黒板を消すという行動から生まれる現象を丁寧に拾って、作品に昇華させていると思う。
作者様がどのような作品を作りたいかにもよるが、この文章力で何か発展性のある物語が読んでしまいたいと思った。（ジャンルによると純文学なので、あまりそういう方向は望んでいないかもしれないが）
とにかく共感力と、同じ教室の人や物に対する想像力が掻き立てられる良い文章作品だ。

なんとなく、懐かしいような懐かしくないような……不思議な感覚に浸れる作品だと思います。

ああ、あったあった！こういうことあったね〜みたいに明確ではないんですが、こう……雰囲気を懐かしく感じているんでしょうか……

もしかしたら、この小説のような感じで、私達もかつて過ごしていた日々が当たり前すぎてよく覚えていないから、どこかぼやけた懐かしさを感じるのかもしれません。

上手く言語化できませんが……とにかく、じんわりと感傷に浸りたい時に読むのにぴったりな作品だと思います。

夜寝る前に読んで、そのまま布団に入って目を瞑ったら……かつての日々をもう一度味わえるような、最高の夢を見られるでしょう。