第6話 不親切な記事・オプトアウトとは何だ?
中央官庁の役人やジャーナリストなどは、カタカナ言葉が大好きなようです。
「知らない方が不勉強なのだ」とお考えなのかどうかはともかく、日本語の文を読んでいて、見慣れないカタカナ語に戸惑わされることは少なくありません。
最近某紙に、患者データ利活用の制限緩和に関する解説記事が掲載されました。
およそ一面の半分くらいの分量ですが、その中に、「オプトアウト」という用語が、4か所も出てきます。
しかも、どこにも「オプトアウト」の意味が書いてありません。
ネットで調べると、オプトアウトは、ごく簡単に言うと「脱退」とか「拒否」といった意味のようです。
しかし、国語辞典はもとより、wikiやネット国語辞典にも掲載されておらず、まだそれほど普及している言葉とは思えません。
こういう用語を使用する場合は、少なくとも初出の際に、意味をカッコ書きで書く、あるいは、用語解説欄で説明するなど、工夫すべきでしょう。
その記事のある部分には、「同意やオプトアウトなど……」と、「同意」と並列に書いてあります。ならば、「拒否」と言えば済むのではないでしょうか?
この解説は、編集委員の署名記事です。
この方は、大半の読者は「オプトアウト」という言葉を知っていると思っているのでしょうか? それとも、分からないなら、自分で調べなさいということなのか?
頭が良くて最新知識が豊富な人は、とかく自分を基準にしがちですが、一般紙の記事を書くときは、それではいけません。
私のような「凡人」にも容易に理解できるような記事を書いていただきたいです。
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