第5話 「成功」に関する考察

 さて、拝金がもたらした幻想を表す言葉の一つと揶揄しました「成功」について探求してみましょう。

「成功」を広辞苑でweb検索すると、この辺りの言葉がヒットするようです。

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 せい‐こう【成功】

 ①目的を達成すること。事業などをなしとげること。

 「大陸横断に―する」「―をおさめる」↔失敗。

 ②転じて、地位や富を得ること。「―者」

 ③事業を成就した功績。

 

 無料広辞苑より抜粋

(https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/content/10829_886)

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 何がしかの目的を達成した事により得られるものだという事は分かりました。

 しかし、これって人間の一面を表している事象に過ぎないのですよね~。


 話が少し脱線しますが、「エジソン」と「テスラ」という電気に関する偉大な発明家が二人居ることは、皆さんご存知でしょうか?

 一般的には「エジソン」は成功者として称賛され、「テスラ」は発明の社会的な意義に反して、日陰者とされていました。

 この二人はほぼ同時代に”アメリカ合衆国”で研究・発明を行ってきました。

 彼らには一つの違いがありました。

 「エジソン」は”合衆国の国籍”を持った国民でしたが、「テスラ」はクロアチア出身の移民でした。

 皮肉な事に、「国民」か「移民」かの差別だけで、彼らの人生は変わってしまいます。

 トランプさんが大統領になってから、国粋主義が合衆国内に蔓延り、分断を招いたとする専門家が多くいましたが、建国依頼、”合衆国が国粋主義”で無かった時代のほうが少ないのではないでしょうか?


 閑話休題


 そんな訳で、「エジソン」は合衆国を通して「電気の父」と持て囃され、それ相応の成功を収めました。

 対して、「テスラ」さんはといえば、地道に研究を重ねた結果、今日の私たちの生活を支える重要な発明と研究をたくさん残してくれました。

 しかし、彼は「成功」者とはなりませんでした。

 

 さて、名声だけを欲しいままにした「エジソン」と、我々の生活に貢献してくれた「テスラ」、果たしてどちらが「真の成功者」なのでしょうか?


 このように、「成功」とは実に不安定なものであり、物事の不確かな一面を切り取ったものであると考えるならば、我々は安易に「成功」を享受することに喜びを感じるのは、早計ではないかと考えるのです。


追伸

 エジソンとテスラの発明に関しては、多くの書籍なりサイトがあります。

 是非、そちらもご覧頂ければ、幸いです。

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