まつろわぬ猫

猫が可愛いなんて誰が言った

その目は爛々と輝き 野生に満ちているではないか


媚びるようにくねらせる肢体は

だだのまやかしに過ぎない


絹のようにすべらかな毛に隠れて

鋭い爪が狙っているではないか


猫が甘えるなんて誰が言った

その耳は常に警戒して 蚊の羽音さえ聞き逃さぬではないか


九つあるという魂は偽りを宿すことはない

ほら、いつでも我欲に満ちているではないか

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