第4話 卒業したい

 で、今 大学生の俺は大いに焦っている。


『〇〇才まで童貞だったらスライムに転生しちゃうらしい』 って映画を観に行った。


ヤバい……俺、スライムになりたいわけじゃないんですけど……


大学の寮生活だから、寮の先輩に、恥を忍んで相談してみた。



「あぁ、俺も地方出身で大学デビューだったからな~!

松木の気持ちはマジわかるよ!!」

そう言ってくれたのは、斎藤さん。


「そんなんフーゾク行って一発ヤラせてもらえばオッケーな話だろ?

悩むことでもないっつーの!!」

そう言ったのは、益田さん。


「フーゾクなんて、金もったいね~じゃん!

テキトーにナンパして、ラブホ行った方が安上がりじゃね~?」

そう言ったのは、倉持さん。


「じゃなくて、カノジョが欲しいって話じゃね~の?松木?」

みんなの話を聞いていた茂森さんが、俺に聞いた。


「ぶっちゃけると、カノジョが欲しいんすよ!

ってか、恋に落ちたいんすよ!!

でも、それ、無理ゲーな気しかしないので、

ひとまず、童貞を卒業したいな!!って思ってる次第です」


ふ~~ん、卒業ね~~、と茂森さんが言いながら談話室から出て行った。


1、誰かを好きになる。

2、カノジョができる。

3、初エッチして、童貞卒業。


まず、誰かを好きになることがないから、3に辿りつかないだろ。


あ~~~~!!

どうすりゃいいんだ~~~~!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る