六_4、救えない僕と、こわれゆくわたし

          ◆◆◆

「サルマーンさん、つかぬ事を伺いますが、ハッキングは得意ですか?」

『はは、愚問だな。ボクはハッカーだよ、本来の意味でね』

「では言葉を変えましょう。クラッキングは可能ですか?」

『はぐらかした意味を察して欲しいな。若、クラックは不正行為、犯罪だ。それは出来ない』

「むしろ躊躇してくれて安心しましたよ。ただ、それを承知で話しているんです。責任は僕が負いますし、足跡が残るなら僕の端末を中継して下さい」

『……しかし』

「お願いします」

『………………若が食い下がると、離してくれなさそうだ。今回だけです』

 偽装死が確定した後に出てくる疑念は、結局のところ、どこにいるのか、という事。

 しかし偽装死など一般の人には不可能だ。それが可能な協力者がいる。答えなど簡単だった。

 豊条グループ会長、瀬堂鷹臣。織原漣至の友人。僕の父。

 漣至さんの逃亡にあたり、まず頼るであろう父を訪ねた時、知らない、と言っていた。そんなのは嘘っぱちだったわけだ……思えば迂闊だった。漣至さんが引き離そうとしていた娘を連れて来ていたのだから。当時はそんな事、知る由もなかったが。

 偽装死の段階になって協力を求めた可能性は否定できなかったが、状況を考えれば頼るなら最初からのはず。最上沢に逃げ込んだとて、豊条の砦も完全ではない。実際に紛れ込んだ鷹柳会の手に落ちてはならなかった。

 ならば取るべき手段は、いっそ別人になってしまう事。

 暴力団を敵に回してしまった時に、それが用いられる事は少なくない。彼らに一度狙われたら、どこへ逃げようと、何年経とうとも、追い付かれてしまう。

 木城さんに提出してもらった分布図を見ている内、一つの施設が目についた。整形外科医院。うろ覚えではあったが、そこは豊条との繋がり自体はないものの、父と院長が個人的な友人関係にあった。

 サルマーンさんに無理を言って該当時期のカルテを盗み出してもらった所、読みは当たった。織原漣至さんの手術記録と、整形後の、倉科と名乗る男の顔写真がそこにあった。



「……さすが鷹臣君の息子だ。まるで探偵のよう……いや、事実、探偵だったか」

「いいえ、ヤクザですよ。顔を見ればわかるでしょう?」

「まいったな。鷹臣君に警告された通り、ヤクザの追跡力は並ではないという事か。彼を頼ったのは正解だったようだ」

 漣至さんはもう隠す気がないらしく、既にPCを閉じている。

「……何故でしょうか。何故そこまでして、彼女を遠ざけたんですか」

「だいたいは、君ももう知ってると思う。だから補足程度に聞いて欲しいのだが」

 思い出すように目を細め、漣至さんはカウンターに肘をついた。

「……初めは、あの連中はチンピラ程度だと思っていたんだ。暴力団関係者なんてわずかな可能性に過ぎないと。さすがに親子だとはバレていなかったはずだから、既に傷ついていた深凪を巻き込む事がないよう、少しの間離れて、ほとぼりが冷めたら戻ろうと考えていた。だが、念の為と思って鷹臣君に相談してみたら、想像より重い事態という可能性が強まった。最上沢に来たのも、顔を変えたのも、それが理由さ」

「そこまでするなら、本家に匿ってもらう事も出来たでしょう」

「私も最初はそう考えた。だが、鷹臣君に断られてしまったよ。本家に滞在なんてしたらこちら側に染まる、愛娘がいるお前は染まるな、って。私も友人として過度の甘えはいけないと思っていたからね、いずれ顔を戻すか、帰った時に全て話そう。それぐらいに思っていた。しかし……運命とやらはどうも手厳しい。神話には運命を司る女神がいるが、悪戯好きのようだ」

「……なるほど。心の準備が出来てなかった、というやつですか」

「そう。君が珍しく女の子連れだった時にね……一目で深凪だとわかったが、娘恋しさの錯覚だと思ったよ。こんな所にいるはずがない、ましてや君と共にいるなんて。だがその後、君と一緒にいるのが深凪だと鷹臣君に知らされた。私を追ってきたと思しき暴力団、鷹柳会の存在と合わせてね」

「脅威がすぐ近くまで迫っていた。だからまだ、再会するわけにはいかなかった」

「……いっその事、この身を捧げてしまえば全て収まる、そうも考えた。しかし友人関係とは恐ろしいもので、鷹臣君にはすぐ見抜かれて釘を刺されてしまったよ。実際、その時に彼に教えてもらった鷹柳会の暴力性、とりわけ若頭の残忍さに、恐れをなしてしまった」

「……でしょうね」

 僕も伊縫さんが共有用に提示した鷹柳会の資料には目を通してある。若頭の師々戸という男は、その地位に相応しい知能を持つ一方、ひどく短気な側面もある。

 師々戸はある日、部下の不注意で右手に怪我をした。軽く出血した程度のものだったが、折り悪く師々戸は非常に不機嫌(理由までは不明だが)だったらしく、加えてその部下は別件で失態を犯したばかり。脆い堪忍袋の緒が切れた師々戸は別の部下に拘束させ、その部下の右腕を斧で叩き落とした。失血死するまで寸刻みに。蒲鉾、或いは金太郎飴のように人の腕が切断されるイカれた光景を想像し、僕ですら寒気を覚えた。尤もその件は、手下に罪を負わせて師々戸自身は証拠が少なく立件もされなかったそうだが。

 漣至さんを追っていた鷹柳会は若頭に与しない直系派だが、その事を突き止めたのはそれよりも後の事だ。

「情けない話だ。深凪の為ならば全て捧げられる、命さえも惜しくはない、ずっと昔にそう覚悟していたはずが、この有様だ」

「それは別問題ですよ。あなた風に言えば、供養と生贄の違いだ」

「……かもしれないね」

「あなたには父が味方していて、彼女には僕がついていた。全て明かしても良かったはず」

「理由は色々だ。離れる決心が揺らぐには早すぎる、この身はまだ囮として使える、何を話せばいいのかわからない、合わせる顔がない――、」

「――ちょっと待って下さい。戻らない? あなたは何を言っている?」

 何故、どうしてそうなる。織原さんはあなたに会いに来た。あなたもいずれ戻るつもりでいた。何がどうして、決別に至るのだ。

 漣至さんは小さく笑った。淡々とした口調だと思っていたが、違った。溢れそうになる感情を押し殺していたに過ぎない。

 寂しげな笑みは、親子でよく似ている。

「……こうなったのは、全部、私の責任だからさ」

「意味がわかりません」

「子の責任は親の責任、という事だよ。どうして深凪が、あんな道へ踏み込んでしまったのか。十何年もの間のどこでどう、私は娘の愛し方を間違えてしまったのか、いまだにわからない」

「間違ってなんかいない。彼女は、あなたに叱って欲しかったと」

「叱る……か。それは思い付かなかったな。無理難題だ。あの子はいい子だった。叱るような事なんて、何一つした事がないんだ。親馬鹿と思われるかもしれないが、本当に何も。私が叱り方を覚える機会もないまま、あの子は大きくなって、自分で物事を判断できる歳まで育ってしまった。……自分の意志で選んだ事に、そう育てた私が口を挟むなど。だがそれすらも間違いだった。アレだけは、あってはならなかった。偶然に感謝したよ。最後に親の責任を果たす機会が与えられたのだから」

「最後なんかじゃない。まだ、遅くない」

「あの日、深凪はずっと泣いていた。娘があんな目に合うきっかけを作った私に、父親でいる資格なんかない。あの日からずっと、心のどこかでそう思っていた……話を戻そうか。私が深凪の元に戻らないと決意したのは、この場所、君が鷹柳会の連中と何かを話していた時だ」

 ここに鷹柳会を連れてきた時……久山達が話し合いと称して情報提供を求めた、あの時か。

 良い思い出が脳裏をよぎったような、懐かしげな微笑み。

「すぐ近くに深凪が座ってね。顔を合わせる決心はまだなかったから、バレてしまわないか内心ビクビクしながら横目で見ていた。普段、ちゃんとした物を食べさせてあげられなかったからか、深凪はおいしい物に弱くてね。そこで飲んだカプチーノにもすぐ夢中になって、口についた白ヒゲにも気付かないままでいたものだから、なんだか和んだ気持ちになって、つい笑ってしまったんだ」

「…………」

 その時の事を思い出しているのか、小さく笑って、そして彼は手で顔を覆った。こんな顔は見られたくない、とでも言うように。

「そしたら、向こうも私に気付いて、目が合ってしまった。やってしまった、と思った。しかし深凪はどうしたと思う? 会釈したんだ、赤の他人にするような……なんとなく、わかってはいたんだがね。私は顔を変えていて、倉科という別人になっているんだから。わかっていたんだが……他人になるというのはこういう事か、と染みた」

「……考え過ぎです。彼女はそもそも、あなたの為にここまで来たんだから」

「わかっている。わかっているさ。私だって、深凪が私を追って来たと知った時、全部投げ出したくなる程嬉しかった。だが、君には、想像できるかい? 人生全て捧げる気で愛した娘に、父親だと気付かれないのは…………私自身が思っていたよりも、遥かに、こたえた」

 わからない。わからないさ。わかるはずもないだろう。

 僕は愛など知らない。そんなものが実在する事すら疑っていた人間だ。

 ……もっと早くこの答えに辿り着いていれば、或いは、笑い飛ばす事だって出来たかもしれないのに。いまの僕に、それは出来ない。

「だから、ですか。だから偽装死なんて」

「きっかけの一つ、という事は否定しない。だが現実的に、鷹柳会という脅威は粘り強く、深凪がいる最上沢に留まっていた。鷹臣君もやきもきしていた。いっそ何かしでかしてくれれば、大手を振って蹴り飛ばしに行けるのに、と」

 ……それは僕が招いた結果だ。会合の場で、問題を起こさぬよう釘を刺した。

「それで引き返せばいい、そうでなくても出方を探れれば良かった。血眼になって探している男が死ねば、奴らはどうするのかと。渡りに船、と言ってしまうと不謹慎だが、事故で身元不明の死者が出た。今でもその身元はわかっていないらしい。ともあれ利用させてもらう事にした鷹臣君が警察にまで手を回して、犠牲者の名は織原漣至、と誤報を出してもらった」

 それが、今まで撚り合わなかった糸の正体。全て話し終えたと、漣至さんは覆っていた手で顔を拭うようにした後、深く息を吐いた。

 ……なんて真相だろう。互いが互いを守ろうと手を尽くした結末、そのやりきれなさ。

 織原さんの心にはずっと漣至さんがいた。漣至さんの事だけを想い、遠い地までその身一つだけで追ってきた。無鉄砲すぎる程まっすぐに。

 漣至さんもまた深凪さんの事を想い続けた。己に付き纏う危険が娘に依り付かないように、身を裂く思いで。父親の責任として、過ちのけじめとして、固めた覚悟が生んだすれ違いを目の当たりにして、決して交わらない平行線を選んだ。

 ……なんだよ、それ。

「あなたは、彼女に会いたいと思わないんですか。そこまでする程に想っている娘に。彼女だって、あなたに会いたがっていた」

「……私の素性が割れていると知った時、深凪を連れて来ていない事を疑問に感じた。だが君の事だ、まず君が客観的に全貌を把握しておく必要がある、と考えたんじゃないか?」

 見当違いの推測に、ふつふつと怒りが湧いてくる気がした。あなたは父親だろう。親馬鹿だと自分で口にする程に娘を愛している父親だろう。何故、考えが及ばない?

「……違う。彼女は今、外に出られるような状態じゃない」

「……どうした、怪我か? 何があったんだ? まさか鷹柳――」

「彼女は今、心を病んでいる。食事も受け付けず、自分を傷つけ、悪夢にうなされている」

 表情が変わった。青褪め強張ったそれは、すぐに歪んでいく。

「――――は、なん…………病んだ……? ……なあ、おい、娘に、深凪に何をした!?」

「――あんたのせいだろうが!!」

 荒らげられた声に僕は怒鳴り返し、スツールを立って詰め寄っていた。眼前、息がかかる程すぐ近くに、驚愕と混乱に染まった顔がある。

 店中の視線が集まるのはわかっていたが、この怒りは、抑えられなかった。

 視界の端に、木城妹さんが落ち着けとジェスチャーで伝えてくるのが映る。激しく波打った感情とかけ離れた、へんてこなそれに幾分か冷静さが戻り、スツールに座り直す。

「……私の、せい?」

「本当に、父親に似た娘だと思う。あなたは今、娘が心を病んだと聞いてどう感じた? もし今、娘が死んだと告げていたら、あなたはどうした? 何故、第三者の僕がいちいち教えなきゃわからない? あなたが娘を愛しているのと同じように、彼女も父親を愛しているんだ」

「…………………………」

 呆然とした顔を手で覆い、力なく項垂れて漣至さんは黙り込んだ。

「僕は彼女からあなたを捜すよう依頼されていた。あなたを救う為に。本来の意図は与り知らない所で達せられていたが……こうなる前にあなたを見つけられなかった、僕の落ち度は否定しない。だがあなたが彼女を遠ざけた結果だという事は、忘れるな」

 長い、長い沈黙。怒号に驚いた人々がそんな事を忘れ去った頃、ようやく彼は口を開く。

「…………愚か者だな、私は。本当に何故、そこまで考えが至らなかったのか」

 はは、と漏れた笑いは乾き切っていた。

「深凪が最上沢に辿り着いた、その一点だけでも、私はあの子の気持ちの大きさを計り知るべきだった。足取りを掴まれないよう入念にしていたつもりだったが……小さい頃、玄鳴の花火大会に連れて来た事なんて、もう憶えていないと思っていたが」

「……? 花火大会?」

「……違うのかい?」

 突然出てきたワードに面食らうと、漣至さんにも驚きを返された。

「……深凪が四歳の頃、だったかな。鷹臣君と、久し振りに会って我が子自慢でもしながら飲もう、という話になったんだ。片親だったし、折角だから見せ付けてやろうと連れて行った。鷹臣君と飲み交わす頃には、深凪は疲れて寝てしまっていたんだけどね。その日、丁度花火大会があったから、飲みに行く前についでで観て来たんだ。肩車をして、初めて見る花火にはしゃいでいた……ああ、そういえば、あそこの花火、台船から打ち上げるだろう? あれも気に入っていたようでね。ひとつ打ち上げられる度、大喜びしていた……ああ、連れて来て良かった、と……」

 愛娘との遠い思い出の一つを語っていた彼は、不意に言葉を切って、目元を拭う。

「すまない」

「……言いづらいけど、それは初耳だ。僕の印象では、多分、彼女は憶えていない」

「……そうか。見苦しい所を見せてしまった」

「だけど」

 さっきから敬語が抜けているな、と自覚しながら思い出す。

 良くも悪くも鮮烈に覚えている数日前の花火大会。あの時織原さんは、屋形船と勘違いした台船を見てはしゃいでいた。思えば、それ以前から花火大会を楽しみにしていた節はある。

「もしかしたら、はっきりとした記憶ではなくとも、心には残っていたのかもしれない」

「……そう、か」

「彼女が最上沢に至ったのは、その記憶があろうがなかろうが、あなたへの執着だ。今度はあなたを救うのだと息巻く彼女の姿を、僕は散々目にしている。それに、彼女はずば抜けた調査のセンスがあるようだ。うちのプロが稀有な才能だと太鼓判を押す程の」

「調査の才能? ……初めて知ったな。長年傍にいても、わからない事があるものだな」

「過去形じゃない。僕が何を言いたいのか、わかるはずだ」

 漣至さんは目の前の壁に向かって、どこか、遠くを見るような目で何かを考え込む。

 考えてくれ。選ぶべき結論なんて一つしかないだろう。障害なんて豊条が、僕が引き受ける。今からでもまだ間に合う。あなたの娘の些細なはずの望みを一つ叶えるだけでいいんだ。

 長い間の果てに深く吐き出された息は、しかし。

「――深凪がどんな風に育っていくのか、見守れないのは、やはり寂しいものだな」

「…………何故。どうして、そうなる」

「合わせる顔がない。いや、私に父親の資格はないと、改めて思い知らされた」

「資格なんか関係あるものか。あなたは血の繋がった父親、事実は変わらない」

「もしかしたら私は、最初から――深凪を、娘を、愛するべきじゃなかったのかもしれない」

 ぞわりと、肌が粟立った。その言葉に包み込まれた絶望にか、それとも、内からまた湧き上がる怒りによってか。

「あの子が壊れてしまったのなら、全ての根本はそこにある」

「ふざけるな。あなたが……あんただけは絶対に、それを口にしちゃいけない」

「事実さ。尤も君の言う通り、既にある事実は変わらない。だから」

 僕が憧れた空想の作り手、実在した憧憬の片割が、じっと僕を見る。憤りなど見て取れているだろうに、怯む事なく。

「深凪は、君が救ってくれ」

「言うに事欠いてそれか。わかっているだろう、あんたじゃなきゃ救えない」

「出来るさ。君は、私が尊敬する鷹臣君の息子だ」

「何の根拠にもなっていない」

「さっきの君を見て思った。君は深凪を大切にしてくれている。だから、任せられる」

「彼女の心の問題だけじゃない。あんた達が仕掛けた偽装は意味を為さなかった。それに若頭の一派が、彼女を付け狙っている」

「……なおの事、私には為す術がないな」

「……ッ、あんたは、思わないのか。彼女を救いたいと」

「思うさ。今のあの子の姿、置かれている状況を、想像するだけで気が狂いそうになる……だからこそ、救える者に託すんだ」

「あんたが必要なんだと何度言えば――」

「――炸夜君、私は、人間として、君に一つ依頼をしたい」

 被せられた言葉は、僕の声を遮る程に力強く。

 ……その意志の強さは、あんたがまだ、父親だからこそじゃないのか。

「深凪は君に、私を捜すよう依頼したのだろう、私を救いたいのだと。その目的は達せられた。今度は――織原深凪を救って欲しい。あの子の心を、そして鷹柳会の手から、救ってくれ」

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