2. 待ち合わせ
天気は晴れ。焼き尽くされるかのような日差し。
夏休みとしては申し分のない1日!
このあたりでは一番大きな駅である
絶対に遅刻したくないので余裕を持って家を出発したら、クリスマスのデートの時みたいに30分も早く着いてしまった。
屋内にいるのに汗が噴き出してくるような暑さなので手持ちのお茶がどんどん減っていく。
あ、無くなっちゃった。
時間に余裕はあるし、買いに行くか。
近くのドラッグストアでお茶と塩分タブレットを買って戻ってまた待っていると、櫻子が来るのが見えた。
私が先にいるのに気が付いたのか、櫻子が少し駆け足で私の方に向かってくる。
白いワンピースと櫻子の白い肌に黒のサンダルが映えてすごく綺麗!
「お待たせ。待たせちゃったかしら。」
「早く着きましたけどお茶とか買ってましたし、待ってないですよ!」
「ふふ。ありがとう。」
「櫻子、塩タブレット食べます?」
「自分でも持ってるけれどせっかくだしいただくわ。」
「はあい。」
塩タブレットを取り出して櫻子の口元へ差し出す。
「ありがとう。」
私の差し出したタブレットは櫻子の口内へ飲み込まれていく。
「琴葉にも私のをあげるわ。はい。」
今度は櫻子が私の口へ塩飴を食べさせてくれた。
櫻子の指が私の唇に触れるだけで、私はどきどきと落ち着かない。
それに加え、櫻子の胸元が見えた。
白いワンピースは胸元が大きく開いていて中から黒いレースが覗いており、その上には鳩が桃色の宝石を咥えたモチーフのネックレス。
学校ではこんなに首から胸にかけて開いた服はまず着てないから、その白い肌に見惚れてしまう。それを引き立てるかのような黒いレースは色気を感じさせて、私はなんだかそわそわしてしまう。
ネックレスは私と櫻子が初めてのデートの時にお揃いで買ったもので、今日の私ももちろんつけている。私のネックレスは宝石が緑色で、色違いでお揃い!
「そろそろ行きましょうか。」
「はい。」
櫻子に促されて私達はホームへ向かい、電車に乗って海へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます