猫姫ルンルン
愛琳/Aileen
プロローグ 「ルンルンと花城の猫たち」
プロローグ
ある草原の奥に、素敵な花城(flower castle)があって、その花城の中にルンルンと言う12歳の女の子が住んでいます。彼女が猫が大好きなことから、みんなから猫姫とよばれています。
ルンルンの両親も花城に一緒に住んでいて、お母さんは花屋さんを、お父さんはカフェを営んでいます。
毎日、地元のお客さんが花を買いに、またカフェで一杯のコーヒーを頼んでゆっくり過ごすのです、この花城にやってくる人々は誰もが猫が大好きで、みんなは大勢の猫に囲まれながら、ゆっくりおしゃべりしたり、また猫を膝に抱いて本を読みながらコーヒーを飲むのです。
ルンルンはこのような光景が大好きで、彼女はいつも一コマを絵に描き下ろすのです。また、ルンルンは時々自分の絵をSNSにアップするのですが、たちまちファンが増えて、熱烈なファンはいつか花城を訪ねたいと強く望んでいます。しかしルンルンが思うには、もし一度に大勢で来られたら猫たちがびっくりしてしまうのでは、と、しばらく様子を見ることにしています。
なんと言っても、ルンルンの18匹の猫たちは、ただの普通の猫ではないからです。ルンルンの猫たちは半数以上が人間のようにおしゃべりしたり、また人間のように働いたり、思考することもできるからです。
なぜルンルンの猫たちがこんなができたのかと言うと、それはやはりルンルン猫姫の特別な訓練方法によるものであると言えるでしょう。
ルンルンには最初からそんな超能力的なものがあったわけではありません。それは、ある時期、ルンルンは花城から数ヶ月も不思議な失踪したのです。その時、両親はあまりの心配から警察に捜索願いを出したり、また街の探偵にまでお願いして娘を探してもらいました。しかし、ある日、ルンルンはまた失踪した時と同じく、何も起きていなかったよぉ、と言う顔して、ふっと花城に戻ってきたのです。両親は何を聞いてもただにっこりして、猫とばかり話していました。
そんなある日、お母さんとお父さんがルンルンの後ろについて裏庭に出ると、なんとルンルンは猫たち十数匹と話し合いしている場面に遭遇したのです。両親が木々の後ろに隠れて、じっとルンルンと猫たちの対話を聞いていたのです。
すると、ルンルンは「最近、誰かがみんなの飲み水に入ってお風呂がわりにしたのね、それをみてたよ、誰だかも知っている、いま認めて白状しないと、みんなの餌は3日ないよ、早く白状して」と、すると、一匹のせいの大き目な猫が恐れ恐れながら前に出てきて、ルンルンを見上げながら何か話している、しかし、両親はこの会話を聞き取れ図、彼らは猫言葉を使っていたからです。
両親は息を呑んで、ルンルンと猫たちをじっと見ていたのです。しばらくするとルンルンはその猫を抱き上げ、またその猫の頭を撫で始めたのです、するとほかの猫たちもルンルンのそばによってきて、頭をルンルンの体に擦り寄せるものもいれば、ルンルンの体によじ登るものもいました。その光景はまるでファンタジーの世界そのものだ!それをみた両親はそっと帰りみちにたどり、そして二人はしばらく、裏庭でみた光景を誰にも話さないことにしました。
猫姫ルンルン 愛琳/Aileen @Tana-Wu
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