質問コーナー!
「儂がトップじゃな!」
「むむ、惜しかったですね」
視聴者にもゲームに参加してもらい12人のフルメンバーでゲームを行うが、初心者のはずの2人に誰一人として勝つことができていない。
コメント
『嘘だろ……?』
『初見とは?』
『これ主が初見ってこと?』
あまりにも強すぎる2人に視聴者全員が困惑している。あと俺をナチュラルに煽るのやめろ。そのコメント消してやるぞ?
「よし、ゲームも十分やったじゃろう。それじゃあいったん休憩で質問コーナーじゃ! 儂とレイナどちらに質問してもいいぞ!」
「質問お待ちしております」
ウェスタは一度ゲームをホーム画面に戻して質問を募集した。さて、ここからは俺のコメント管理の出番だな。不適切なコメントは二人の目に触れる前に削除させてもらうぜ。
コメント
『お二人はいくつなのでしょうか!』
『今後コラボはしますか?』
『休みの日は何を?』
「ふむ。たくさんの質問感謝なのじゃ。ではまず年齢から発表じゃ! 儂は大体5万くらいじゃな!」
「私は……10万年くらいでしょうか。はっきりとした意識を持ったのは6万年くらい前のことですね」
……? 桁がおかしいのだが? 異世界の歴史ってそんな長いんか。
コメント
『え?』
『いや、そもそも魔物って最近生まれたばっかりじゃないの?』
「違うぞ? 魔物はもともと異世界……儂らがいた世界でダンジョンに付随していたものじゃ。魔物、ダンジョンの歴史はおそらく7000万年ほどになるんじゃなかろうか」
「そうですね。異世界で魔王様にいただいた文献には6800万年前にダンジョンが星に現れたと記載されていました」
……え? もしかしてこの二人、とんでもない情報源なんじゃないか? 今俺たちの世界では異世界はダンジョンから手に入った碑文で存在しているんじゃないかと噂される程度の存在だった。その情報がいっきに公開されたわけである。ただの1チャンネルが流していい情報じゃないぞ?
「まぁもう滅んだ世界じゃ。気にすることもあるまい」
「その通りですね。では次の質問に移りましょう」
異世界滅んでるの?! すごい情報のオンパレードだぞ。これ配信して大丈夫な奴?
コメント
『これ大丈夫なんか?』
『やば、この二人なんだかんだ強いだけかと思ってたけどそういうわけじゃないんだな……』
視聴者からも困惑の色を濃く感じる。どうする? まだ予定時間の半分だが一旦配信を落とすか? いや、いい。このまま続けよう。今の同時接続数は6万。ここで切ってもどのみち話題になることは変わらないだろうな。
「次の質問じゃ。今後のコラボの予定、じゃな。はっきり言わせてもらうのじゃ。ない! 清々しいほどない! こちらから声をかけることは絶対にないのじゃ! なぜかというと儂らは契約等々しておるが一応分類は魔物なわけじゃ。不快に思う探索者もいるであろう。こちらから声をかけるわけにはいくまい。もしコラボのお誘いをいただくことができたのなら、可能性があるかもしれぬが……現状はなんの声もないというわけじゃ」
これは俺とウェスタで話して決めていることだ。こちらからコラボの声かけをすることはしない。
コメント
『まぁ納得ではある』
『少し残念だけど仕方ないなこれは』
残念っていうけど誰とコラボしているところ見たいんだよ。はっきり言って配信してる探索者でウェスタたちと同格なんて1人もいないぞ。まぁ世界探してもウェスタたちの同格はいないだろうけど。
「さて、次の質問じゃな。休みの日は何を、じゃな。強いて言うなら休みの日に配信活動をしておるな。基本仕事は探索者なのじゃからダンジョンに潜ることじゃよ」
「私はまだ今日契約したばかりなので何もわかりませんね」
レイナに対する質問が思ったより少ないな。そうか、最初の配信であまりしっかり回答しなかったからウェスタに対する質問すら消化しきってないのか。
コメント
『休みはしっかりとってくださいね。特に主殿』
『ウェスタちゃんは常に元気そう』
まぁ俺だけ生身の人間だしな。一番休みを取らなきゃいけないだろ。まぁウェスタたちに何かやらせて俺が何もやらないってのは嫌だから休む気はあんまりないんだけどな。
「そろそろレイナ個人への質問を拾うとするかのう」
「そうですね。先ほどからこのチャンネルに対しての質問が多かったですから」
コメント
『レイナ様はお酒とか飲みますか?』
『レイナ様の趣味をお聞かせください!』
視聴者もレイナ宛の質問を投げ始めてくれた。うん、ありがたいね。
「私はお酒は基本飲みませんね。こんな見た目ですが飲めはしますよ」
レイナは普通に見ると成人してるようには見えないからなぁ。
「特にこれといった趣味はありませんね」
うん、わかってはいたけど質問の回答たんぱくだな~。すると、最後に前にウェスタにも来ていた質問といっていいのかわからないコメントが来た。
コメント
『レイナ様、なにか1つポーズお願いします!』
「ポーズ、ですか。では1つ」
レイナは立ちあがると背後に魂装の時計を顕現させた。そして左目に青い炎をともし、それを右手で覆う。こ、このポーズは!! 伝説の厨二ポーズだぁ!!
しかしレイナがやるといろいろガチ感あって痛さがまったくない。むしろかっこいいなこれ。あかん、俺の厨二心抜けてないかもしれない。
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