第24話 楽しむぞ
数学2、現社、国語表現、体育、物理、ホームルーム。
休日とは比べものにならないくらい時間が過ぎるのが長い学校生活。
眠い目を擦りながら、なんとか放課後を迎えた。
「……っ、なんで今日抜き打ちテストあったんだよ」
「……私、多分3点しか取れてない」
「……大丈夫、俺白紙」
物理の時間に行われた20点満点の抜き打ちテストに、俺たちの気分は落ちていた。
テスト期間でもないのに、ちゃんと自主学習の習慣がついているかを試す抜き打ちテスト。
全く意味が分からない。
勉強なんてものは、テスト期間にならなきゃしないものだろ普通。
高校生は、遊んで、バイトして、青春するのが仕事だ。勉強に縛られていたらただの囚人だ。
今度からテストをする時は前日にでも告知してほしい。まぁそれだと抜き打ちの意味がなくなるんだけどな。
バイトのことだが、俺も笑来も奏もバイトをしている。
俺は近くの居酒屋で、笑来は飲食店のホール、奏はコンビニでバイトをしている。
笑来も俺も、実心と別れてからバイトを休んでいる。
俺は単純に心がすさんでたから、そして笑来は俺の世話をする為だったらしい。
とは言ったものの、完全復帰したからどっちも来週からシフトを入れた。
放課後、こうやって遊ぶ機会も減るだろうし、今日はめいいっぱい遊ぼう。
「カラオケか~、こうやって3人で行くの久しぶりな気もするね~」
軽い足取りで前を歩きながら、笑来は半身振り返りながら言う。
「だよな~。なんだかんだ予定合わなかったし」
「ここ2週間くらいはお前のせいで予定なくなったしな」
「それはごめんて」
「これから悠は笑来と一緒だから予定合わせるの楽そう」
「ほとんどお前抜きで遊ぶけどな」
「クソっ、リア充め」
デートに友達を連れてくるとか普通にないだろ。別に、奏くらい一緒に居ても害はないしいいのだが、雰囲気が台無しだ。
それにデートの後、色々あるかもしれないし。
こいつにエロいのを見られるのはごめんだ。
店舗に着き、サクッと受付を済ませ、部屋へ向かう俺達。
「203、203~っと、あった!」
「めっちゃ広い最高」
「3人にしては広すぎないか?」
角部屋の一番広い部屋を手に入れた俺達。
クラスの打ち上げなどが行われてもおかしくないほど広い部屋に3人。
これはパーティー状態になりそうだ。
*前々回の話と過去の話に矛盾がありました。修正しておいたのですがお詫び申し上げます。頭回ってなかったです……
一言にまとめると、悠は童貞じゃありません! 実心に食われてます!
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