第17話 顔合せ

 クソみたいな日常の繰り返し……

 そんなこんなで今日は顔合せのある木曜日。

 何の顔合せ?と思う奴らがいるだろう。

 それは遠足に関してのだ。

 知らないうちに俺の班は決まってたらしい。


 俺、優樹、新城、谷川、片野


 らしい。

 そして2年生のグループがこの時間に来るらしい。


「直哉さん?お久しぶりです。」


 声をかけてきた方に顔を向ける。

 そこには見知った顔がいた。


「久しいな。荒屋のおもり。」

「その呼び名は……」


 男は苦笑いを浮かべてそこにいた。

 彼は知り合いの苦刹くせつ りょう

 少し面倒くさいやつだ。

 その後ろから2年生が教室に入ってくる。

 その日俺は最悪を覚えた。

 ここまで俺はついてないのか……


 涼からメンバー表を渡されるそこには…


 1年生

 二輪直哉、三渓優樹、谷川、新城、片野美月、

 2年生

 香奈、響輝、苦刹涼、松木柴、片野犬斗


 何とも最悪なメンバーだった。

 その為、声がハモってしまった。


「「「……サボるか?」」」


 俺、優樹、涼は互いに顔を見合わせる。

 だって仕方ない。

 嫌いなやつ、面倒くさいやつ、対立してるやつ。

 そんな関係性でうまくいくわけがない。


「「ど、どうして?」」


 そんな事を考えてると後ろから声がかけられる。

 声の主は谷川さんと新城さんだった。

 そんなことも理解できてないのか…と冷たい視線を送ると二人は気まずそうな顔で俯いた。

 更には香奈も納得行ってないような顔だった。

 そんな気まずい空気の中で一人が声を上げる。


「み、皆さんはどういった関係なんですか?」


 と、片野さんが苦笑いを浮かべてる。

 それに対して優樹が説明をしてくれる。


 俺、香奈、響輝を指さしながら


「そこの三人が兄弟で、俺と直哉が親友。

 そいつと直哉が…どんな関係?」


 はぁ、忘れないで欲しい相手なんだが…


「俺とそいつが休戦関係って感じだ。

 ってかそこの2人は兄妹か?」


 急な質問に対して2人は不満そうな表情だ。


「そこに触れるのは……ね……」

「あまり触れるなよ……その話題には……」


 ここはここで闇が深そうだ。

 そんなこんなで我々のグループは最悪です。


 拝啓、3人ともこれはサボっていいでしょうか?


 質問には答えがなく虚しい限りだ。

 その後俺、優樹、涼の3人で少し話をしてから授業の終わりが来るのだった。

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