第13話 たまり場

「遅れた。」


 一言だけ言いその中に入っていく。

 中には3人の不良と思われる奴がいる。

 眠たげで中性的な青年。

 眼鏡をかけて顔に少しの傷がある青年。

 ボロっとしたジャージを着てる満面の笑みの青年。


「少しぐらいセ〜フでしょ〜?」

「まぁ、ギリギリですね。」

「こまけぇなぁ。」


 彼らは楽しそうに発言をする。

 中性的な青年は「山根やまね睡蓮すいれん」。

 彼は普段から眠たげでゆっくりすることを愛してる青年。

 眼鏡をかけて顔に少しの傷がある青年は「清水しみずけい

 この中で真面目、常識人と呼ばれるタイプの人間で我々のブレーキ役だ。

 最後にボロっとしたジャージを着てる良い笑顔の青年は「鷹音たかねれん

 この中で一番元気で睡蓮とはまた違ったベクトルの怠惰なやつである。


「そう言えば優樹さんは?」

「今日は別の予定があるってよ。」

「眠いので帰っていいですか〜?」

「まぁまぁ、久々に集まるんだからもっと話そうぜ!」

「出前は何か頼みますか?」

「ピザ頼めるか?」

「お寿司〜」

「肉!!」

「分かりました。じゃあちょっと抜けますね。」


 携帯を持って部屋を出ていく。


「そういえば二人って高校どこいったん?」

「僕は普通高校〜」

「俺も同じだな。逆にお前は?」

「俺は工業高校!」

「どうして?」

「俺は馬鹿だからさ、将来が不安なんだよ。

 だから工業高校で資格取って安定した生活を送るんだ!」

「バ、バカが考えてる…だと…!?」

「睡蓮、俺も同じこと考えてしまった。」

「そこまで馬鹿にされる?!」

「「馬鹿だからさ仕方ない。」」

「酷くない!?」

「ただいま〜。頼んだぞ〜。」

「敬〜助けて~。」

「え?どうした?」

「……ってことがあったんだよ。」

「今日は俺が全部奢ってやる。」

「え?!どうしてそうなった?」

「だって…だってバカがこんなに考えることができるようになったんだ。」

「敬は良く理解してるな。」

「たしかに〜敬は頼りになる〜。」

「俺も同じ意見だ!」

「お、お前ら……次はどんな面倒事だ?」

「「「………」」」

「あのなぁ、お前らが俺をこうやって褒めるときはなにか裏があるんだよ。

 で、今回はどんな面倒事だ?」

「…新しい枕が欲しいで〜す。」

「…資格に関しての勉強を教えてほしいです。」

「お前はどこの高校行ったん?」

「前者二人は後で少し話がある。

 後、俺は商業高校だぞ。」


 それに答えるタイミングでインターホンの音がなる。


「ちょっと受け取ってくる。」


 そうして宴会が始まるのだった。

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