第12話 歪な関係

 教室に戻り授業を受けて放課後になる。


「直哉!お菓子買いに行こうぜ!」

「何でだよ?」

「金曜日のために!」

「水曜か木曜でいいだろ。」

「駄菓子屋行きたい!」

「一人でいけ!今日は連中に顔見せないといけないんだから。ってかお前も行く予定だろ?」

「お菓子買いに行く気分だからパスで!

お小遣いをください!」

「マイナス2千円な。ってことで寄こせ。」

「じゃあ、いいや。また明日!」


 優樹は急いで教室からでていく。

 俺はそれを呆れながら見送り自分の帰宅の準備をする。


「直哉!一緒に帰ろ!」


 後方から新城が声をかける。

 彼女は何か覚悟を決めたような顔をしていた。

 しかし、彼は彼女の思いを踏みにじる。


「気分悪い。死ねカス。喋りかけんな汚物が。

 ゴミはゴミらしく立場を弁えろ。」


 今朝と同じ様に教室の空気がピリつく。

 しかし彼は、そんなことは知らないと言わんばかりに教室を出ていった。

 誰も彼女に声をかけること無く彼女は一人教室に残された。


「ど…して…めんな…い…ごめんな…い」


 その教室には一人の泣き声があった。


「真理ちゃん?どうしたの?」


 扉を開けてそんな彼女に声をかける青年。

 彼は雅に似た顔立ちの青年だった。


「ひ…響輝さん?」

「真理ちゃんどうかした?

 クラスメイトに虐められてるの?」

「い、いえ私が悪いんです。私が直哉に…」

「また直哉か。俺の方から…」

「だ、大丈夫です。これは私が解決しないといけないんです。気持ちだけで十分です。」

「そ、そう?」

「はい。」


 彼女は立ち上がり帰宅の準備をする。


「送ろっか?」

「いえ、一人で帰れるので大丈夫です。」

「じゃあ、気をつけてね。」

「ありがとうございました。」

「じゃあね。」


 青年は彼女を残し下駄箱に行く。

 残された彼女は俯きながら下駄箱に向かい帰宅するのだった。




「ファ◯チキうめ~」


 彼は考えるのを止めていま食べてるものの旨さに浸ってた。

 彼はそんな状況に見合わないような裏路地に入っていく。

 そして一つのビルの前で立ち止まる

 彼は当たり前のようにその中に入りエレベーターで上っていく。

 やがてひとつの階で止まりドアが開く。

 そして扉を開く。

 そこにはソファとテーブルが適当に置いてありそこには顔に傷や傷のできた服を着ている連中がいた。

 彼は当たり前のように


「遅れた。」


 そう行って中に進むのだった。

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