第10話 行事 遠足らしい
先生の隈、本当にすげぇよな〜。
お疲れなんだろうな。
日常生活であんなに隈が凄い人は見たことないよな。
しかも顔は整ってるし、その前に何処かで見た気が…
「というわけだからそれぞれで頼んだぞ〜。話は以上だ。」
ヤバい。なんにも話聞いてなかった。
優樹を見ると顔をしかめていた。
え~と、そんなに何かヤバいことあったの?
話聞いてればよかった。
休憩時間に入って俺は優樹に先生が何の話をしてたのか聞いてみた。
「いやまぁ、今週の金曜日遠足だってよ。」
「はぁ?どういうこと?」
「いや、なんか今週の金曜日に歓迎遠足らしい。
5人組作って2年生とグループ組むらしい。」
「へぇ~。なんも聞いてなかった。」
「お前さぁ。まぁ、とりあえず俺等は同じグループでいいか?」
「頼むな〜。」
「他のメンバーはどうする?」
「任せる。」
「りょうかい。」
「持って行っていいものとかの話は?」
「特にされてなかったから何でもいいんじゃない?」
「行き先は?」
「バスで近くのキャンプ場まで。」
「まじで助かるわ。」
「取り敢えず急いで準備しないといけないのが大変よな。」
「そうだな。取り敢えず授業の準備するか。」
「そうだな〜。」
俺たちが授業の準備をしている横でクラスメイト達は楽しそうに話していた。
きっとグループを決めてるのだろう。
しかし、俺らを誘う人は誰一人としていなかった。
これがハブというものか。
……結構楽だな。
しかし、これがクラスメイト達が意図してやっていること。
それに気づけていない時点で遠足が地獄になる。
それは目を見るより明らかだった。
それに気づくこと無く俺は授業を受けるのだった。
「四限目終わった〜!!昼飯!昼飯!」
「優樹うるさい。」
「だって飯だぜ!」
「取り敢えずどこで食べる?」
「便所?」
「嫌だよ。」
「じゃあ、中庭!」
「屋上で決定な。」
「屋上開いてんの?」
「絶対会いてない。」
「じゃあ、どうするん?」
「非常階段って知ってる?」
「急にどうした?知っとるけど。」
「外付き階段って知ってる?」
「オッケー。把握。」
二人で昼飯を持って外付きの非常階段に向かうのだった。
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