強盗

我が家には、私と家族、オカメさんの他に、ハムスターと亀と熱帯魚が同居しています。

私がお世話をしているのはオカメさんだけなので、オカメさんに対する感覚とは違いますが、時々可愛らしい姿を見せてもらって癒やされています。




そんな同居人たち。(人じゃないけれども)


亀と熱帯魚は水槽の中なので、直接オカメさんとは関わりません。

しかし、ハムスターは時折、飼い主がお散歩と称して居間に連れて来るのです。



オカメさんにとって、居間は自分の領域。

おやつ場も、お気に入りの座椅子も、すぐ側に台所もある、生活拠点です。

そこに突然現れる、小さなハムスター。


あ、オカメさん、食べかけていた小松菜も放って、速攻で飛んで逃げました。

冷蔵庫の上に避難です。

ハムスターは飛べませんから、安全ですものね。


冷蔵庫の上に避難しても、身体を細くしてビクビクしているオカメさん。

……相変わらずビビリなんだから。



ハムスターは我が物顔で机の上を走り回ります。

ノリに乗って走るハムスターは、とても素早い!

弾丸ハムスターは、その勢いのまま座布団にダイブすると、オカメさんが落としているお弁当を次々と拾い、おやつ場でオーツ麦を強奪し、食べかけていた小松菜を引き倒し、やりたい放題した挙げ句に去って行きました。




冷蔵庫の上のオカメさんは、呆然としているように見えます。


『……おかあしゃん、青菜が…』


……うん、荒らされちゃったね。

新しいの出してあげるからね。



新しい小松菜を噛じるオカメさん。

まだちょっぴりビクビクしています。


いつか、おやつ場くらいは守れるようになるといいねぇ、オカメさんや。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る