冠羽

“インコ”という名が付いていますが、オカメインコは、実はオウムの仲間です。


頭には、冠羽かんう(“かんむりばね”と読まれることも)と呼ばれる、長い羽根が生えていています。 

オウムのシンボルとも言えますね。


ニワトリ等のトサカと混同されることもありますが、トサカは皮膚で、冠羽は羽根です。



鳥の種類によって冠羽の形状は様々で、威嚇防御にも役立ちます。

タイハクオウムのように、幅広の羽根で、立てると扇のように立派なものもあります。

威嚇する時には頭の大きさが倍以上にも見えて、効果大。


それに対して、オカメインコは細い羽根が何本も並ぶ形状です。

うちのオカメさんの冠羽は、中央の一本が長く、クルと緩くカーブしています。

そして、その左右にそれより少しずつ短い羽根が順に並んでいます。


うん、優美。

その存在感たるや、まるで王冠のようです。

え? 飼い主の欲目ですって?

……ええ、否定しません。


でも扇風機の風にそよそよ揺れる様は、いかにも頼りなさ気です。

全く威嚇には向いてなさそうです。



では、オカメインコの冠羽は何のためにあるのでしょう。



うちのオカメさんは驚くと、突然冠羽が直角にピンと立ち上がります。

怒るとペッタリ頭に添ってくっつき、嬉しいと僅かに持ち上がって、顔の羽毛と一緒にふんわりほんわかするのです。


オカメインコにとって、冠羽は感情表現に欠かせない部位なのです。

いわば、仲間とのコミュニケーションツール。

一匹飼いのうちのオカメさんには、おバカ飼い主への訴えセンサーの役割もあるかもしれません。


何より、冠羽が動くとかわいくて、おバカ飼い主がとても癒やされます。

ね? これ、何より重要な役割でしょう?




そんな大事な大事な冠羽に、危機が訪れる時があります。

それは、一年に一、二度訪れる換羽期。

ある日突然、立派な冠羽が、ハラリと落ちる…。


いやーっっ!!


思わず叫びたくなる瞬間です。



一番長い一本がなくなっただけで、随分幼く見えてしまうオカメさん。

数日間は、王族から平民に格下げ気分であります。




※ 今朝、尾羽根が抜けたところを写真に撮ったので、近況ノートに貼りました。良かったらご覧下さい。

……あ、冠羽の話なのに、ペシャンコ頭だわ…。

https://kakuyomu.jp/users/karamitu/news/16817330660916616168

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