表情

鳥は無表情で怖い。

そんな感想を聞いたことがあります。



鳥を飼ったことのない方は、鳥の顔をまじまじと観察することはないかもしれませんが、テレビや写真などで鳥の顔のアップを見たことがあるでしょうか。

彼等は大概、つぶらな瞳をパッチリと開けているだけで、喜怒哀楽を表情で示すことはありません。

顔の筋肉が殆どないためです。


鳥は飛ぶ動物なので、出来る限り身体を軽くする必要があります。

その為、進化の過程で余分な重みを削いでいったと考えられています。

つまり、飛ぶためには表情を作る筋肉は不要、というわけです。

筋肉は重いらしいですからね。




ではここで、うちのオカメさんを観察してみましょう。


オカメさんも勿論、表情らしい表情はありません。

笑っているように見えても、瞼を閉じかけて目を細めているだけ。

固い嘴の口角は上がるはずもありません。

それなのに、なぜこんなにもかわいく、物凄く表情豊かに見えるのか。

謎です。


飼い主の欲目?

ええ、それは否定しません。(ドキッパリ)



まあ、欲目は置いておいて。


鳥の喜怒哀楽は、全身の動きや仕草が表現しているからだと思うのです。

嬉しいと全身ふんわりして目を細める。

怒ると羽根をぺたんこにして嘴を開く。

悲しいと飼い主にペッタリくっついて『さみしいよ〜』と主張し、楽しいと軽快にステップを踏む。

そんな姿を見ていたら、なぜか表情まで豊かに見える気がしてしまいます。


……あれ?

結局はおバカ飼い主の欲目なのかな?


ともあれ、今日もうちのオカメさんは、表情豊かに遊んでいるように見えるのです。

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