コンマ1秒の世界。

@neru_sigure

コンマ1秒の世界

皆さんは、「コンマ1秒の世界」について聞いたことがあるだろうか。

例えを出すなら

陸上のタイムなどがよく例としてあげられる。

しかしどのようなスポーツにおいてもそのような瞬間は私はあるように思える。いや、言い方を変えよう。

青春には必ずコンマ1秒の瞬間があるということを私に語らせていただきたい。

私がこの体験をしたのは野球の公式戦だった。

負ければ最後となる公式戦。

誰しもがこの公式戦のために遊ばず、

練習に時間を使う。

3年生はこの公式戦を負ければ引退。

いや、野球を引退する人も多いだろう。

このような状態で、私達は試合をしている。

このコンマ1秒の世界を体感したのは

同点で迎えた8回満塁でのピンチの時だった。

鋭く放ったれた打球は生憎にも自分が守っているポジションに飛んできた。何とか打球を取ったが。腕に限界がきていたのだろう。腕が回りきらず悪送球をファーストに投げてしまった。

このエラーが決勝点になり私のチームは負けてしまった。誰も私のことを責めなかった。何故かって、

負ければ終わりだからだ。

終わってから文句を言ってもその結果は変わらない。

みんなはそのことをわかっていたのだろう。

監督は最後にこのような言葉を残してくれた。

勝つチームがあるということは負けるチームがある。

しかしそれは試合の話だ。ここまでの道のりが大切なんだ。こんな綺麗事しか言えなくて申し訳ない。お前らと過ごした3年間俺にとってかけがえのないものだった。負けたのは俺のせいだ。

だがこれだけは言わせてくれ。

お前らは歴代最強のチームだ。

そして最後に、どんなことがあってもこの日のことを忘れるな。この悔しさを胸にひめ、生きろ。

絶対役にたつ日がいつかくる。

監督はこういい残してくれた。

普段笑顔すら見せない監督が泣いたのだ。

これを体験した私はこう思った。

たった、のコンマ1秒で勝負は決まるんだと。

脳内ではわかっているつもりだった。

しかし実際に体感すると、何も出来ないものだと私は思う。

これは、どの部活でも同じことだと言えるはずだ。

負ければ終わりの世界では、必ずターニングポイントがやってくる。そこでものにできなければ負ける。

ということなのだろう。

コンマ1秒。この言葉ほど青春のひとつを奮い立たせる言葉はないだろう。

このコンマ1秒の世界でチャンスを掴むには

集中力がひとつの鍵をになるはずだ。

監督からよく言われていたことがある

たった50分の授業で集中できるわけが無い。

こう言われたのだ。

授業中の集中力なんてもって20分が限界だった自分。

この積み重ねがあのエラーを生み出したのかもしれない。そう思うとやはり日頃の集中力がとても大切なのだろうと私は思う。

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