第4話今を大切に

昼休み時間に、美香とマサキは紙パックのジュースと真美が買ったマシュマロを食べながら会話していた。

「来年、受験だしこれから勉強キツくなるね。遊べなくなる」

「そうだな」

「将来は小学教諭目指してるから、教育学部志望。あんたは、将来の夢は?」

「おい、おい、よしてくれよ!未来の事なんか分かんねぇよ。お前、何が大事かわかってんのか?」

「お金」

「バカモノ!」

「じゃ、マサキならおっぱいだね」

「お、おっぱい?それもいいなぁ〜」

マサキは首を振り、

「時間だ!」

「痴漢?」

「バカ!時間だよ!じ・か・ん!」

「それはそうだけど」 

「一瞬を大事にしろ!」

美香羽マシュマロを頬ばりながら、聞いていた。

「最近は、息がオジサンの匂いがするんだよ。これが時間だ!」

「あんたは、歯槽膿漏じゃん」

「うるせぇー」

「分かった、分かった」

「美香、今、すっごく屁がしたい」

「すれば?廊下で出してきて!」

「うんにや、美香、オレの渾身の1発を思い知るが良いっっ!」


グジュッ!


「あ、あんたもしかして漏らした?」

「……よしてくれよ、オレ17よ!17」

「立ち方が不自然よ」

「ちょびっとね」

「あんた、着替えた方が良いんじゃない?」

「……そうする。久保田先生には、腹痛で帰った!って、伝えてね」

「くさい、くさい、寄るなマサキ!」


マサキは変な気持ちで、バイクにまたがり、帰宅した。

「おいっ、田畑!隣の柴田はどうした?何故いない?」

「さっき、教室でウンコ漏らして帰りました」

周りの同級生は爆笑した。久保田は、

「あの、バカが」

「田畑、柴田に伝えとけ!明日の朝イチ職員室に行け!と」

「分かりました」

その頃、マサキは制服を泣きながら洗っていた。

バイクも洗車した。

バカの真骨頂である、クソ漏らし!

しばらくは、密かに学校生活を送る羽目になる。

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