第3話犯人を探れっ
女子バレー部の下着が盜まれる事件が起きた。学校は女子バレー部の警備のために、ガードマンを置いたが、3ヶ月経っても不審者がいないので、ガードマンを外した。
美香の同級生の女子バレー部の女の子は、内部の人間が怪しいと言い出して、美香は内部調査にひと肌脱ぐ事になった。
美香はマサキに声を掛け、犯人を捕まえたら報酬をもらえるの事を説明して、着替え終わった女子バレー部の更衣室の奥に隠れて見張る事にした。
「マサキ、今日は犯人現れると思うの」
「何で?」
「刑事の勘よ!」
「まだ、高校生じゃないか!バカの」
「うるさい。静かに!」
ブッ!
「だ、誰だ!」
「マサキお前だよ!」
ガチャリ
更衣室の扉が開いた。
「トウッ!」
マサキはジャンプして扉に向かった。
バキッ!
扉は内開きだったので、扉の角で頭を打つ。
マサキは血を流して、
「くっそ~、女子バレー部員にはめられた!」
「マサキ、あんた何がしたいの?」
「ほっといてくれ」
女子バレー部員と美香はしばらく話して、また、2人で張り込みをした。
女子バレー部員は、ジュースを差し入れたのだ。
「犯人来ないわね。さとられたのかな?」
「犯人は来ない」
「何で?」
「下着を盗んだのは、オレだ!」
「なぁ〜に〜!マジ?」
「あぁ」
ドゴッ!
ガッ!ガッ!
マサキは唇を腫らし、鼻からは血が流ている。
「信じらんない。この変態!」
ガチャリ。
「あっ、マサキ君どうしたの?そのケガ」
「は、犯人とやりあってね。犯人逃げた!」
「美香ホント?」
「……ホントだよ」
「もう、犯人はここは来ないらしい」
「何で?」
「オレがボコボコにしたから」
「アリガトね。美香、マサキ君。これ、お礼。女子バレー部員全員で集めたの。1万円。報酬よ」
美香は受け取った。
帰り道。
「マサキにはやらないからね、報酬」
「け、結構です」
「あんたがこれほど変態だったとは」
「魔が差したんだよ」
「次やったら、警察よ!」
「はい」
夜の帳が下りる時間の帰り道の風景である。
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