第8話 霧の窓辺

身勝手だった私を許して


許すかどうかなど

あなたの自由なのに


その舌の根乾かぬうちに

勝手な言い分

はらはら

こぼれ落ちる


もう聞いてもらえない

言葉だけが

霧になって

窓辺に漂う


許さなくていいから

あなたに

忘れないで欲しいと

乞い願う


身勝手な上に

図々しさを

重ねて

うずくまる


私を


全部なかった

ことにしないで

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