276 ゴブトレダンジョン
ゴブトレダンジョン、王都ベルゲンブルグの南に有る初心者も利用するCランクダンジョンだ。
『15の光』は今回このダンジョンの攻略に訪れている。
ゴブタダンジョンと同じく第1階層はゴブリンが徘徊しているダンジョンでさっさと第2、第3、第4階層へと潜って言った。やはり第4階層はオークが徘徊していた。ここまで現れる魔物はゴブタダンジョンと同じパターンだった。
第4階層で野営の準備にかかる。
「ここまではゴブタダンジョンと同じパターンでしたね。ここから先も同じパターンなんでしょうか?」
「そうじゃな。第12階層のレッドオーガまでは同じパターンなのはわかっているぞ」
キルの問いにロムが答えた。
「この階層までは冒険者も多いらしく見かける事も多いですね」
「そうだね。王都近郊では此処に仕事をしに来る冒険者が多いらしいよ。草原よりダンジョンの方が人気が高いらしい」グラも気楽にキラの相手をする。
「単体のオークと戦うくらいなら初級中級のパーティーでも人数によっては可能ですものね」
「そうっすね。4人パーティーなら余裕っしょ」
「第3階層のフロアボスの方が強いであるな」
「上級のパーティーが倒してくれて、復活するまでの時間はフロアボスがいないからこれだけ冒険者が多ければ安全に出入りできるんでしょうね」「うん。うん」
1日目は第4階層で野営をして翌日は第5階層、第6階層と進む。このあたりでまわりの冒険者は少なくなりほぼ上級冒険者が中心になって来る。
第6階層を徘徊しているのはオークナイトだ。第4階層のフロアボスが徘徊している形だ。中級冒険者だけのパーティーでは毎回オークナイトと戦うのでは余裕がない。
1度2度の戦いならば何とかなるのだろうが、3度4度となると疲労とダメージが溜まってしまうので撤退することになるのだ。ましてやフロアボスがオークキングなのでそこを抜けるのは中級冒険者だけのパーティーではむりがある。
「だいぶ周りの冒険者が減ってきたっすね」
ケーナが周りの変化に気付いて少し嬉しそうな表情をしている。
今まで周りの冒険者の視線がうるさかったのかもしれない。
第7階層に入るとグリーンマンティスという巨大なカマキリ型の魔物が徘徊している。
素早い動きと両腕の大きな鎌が要注意の魔物だが上級冒険者のパーティーならば余裕で倒せるだろう。勿論神級冒険者にとっては複数のグリーンマンティスを相手にしても瞬殺にできるレベルでしかない。キル達はさっさと先を急いだ。
フロアボスのシルバーマンティスはグリーンマンティスより格段に硬いがユミカが1人で相手をしたいと名乗り出てパンチを浴びせ続けアーツ隻呀烈空拳でトドメを刺した。
「この程度では相手にとって不足で有るな」戦い終わってユミカが感想を漏らした。確かに⭐︎2程度の魔石が残っていたところを見るとたいして強いはずもない。
第8階層でもレッドマンティスとフロアボスのグレートマンティスを軽く倒して第9階層に進んだ。そして2日目は第9階層で野営を行った。
3日目はエリスとユリアが手を挙げた。
「ヘラクレスカブトロンとシルバーヘラクレスカブトロンは私たちに任せてくれませんか?ちょっと身体を動かしたいので!」「うん。うん」
キル達は第9階層を2人に任せる。
2人が先頭に立って第9階層を進んで行き現れるヘラクレスカブトロンを斬り倒していく。人型だが硬い外骨格と大きな一本の角を持つヘラクレスカブトロンが一刀の元に切り伏せられていく。
ピンクの瞳に嬉々とした色を浮かべ剣を振るエリス。その度にヘラクレスカブトロンが魔石に変わった。ユリアもエリスに倣ってヘラクレスカブトロンを斬り倒す。水色のロングヘアーが揺れた。
フロアボスのシルバーヘラクレスカブトロンが現れると2人は顔を見合わせてにこりと笑いながら頷く。そして左右から挟み込むと両側から切り刻んだ。数度に斬撃でシルバーヘラクレスカブトロンは魔石に変わった。
2人はもう終わっちゃった……と言いたそうに見つめ合った。
「第10階層、私達」ルキアが盾を挙げてアピールする。
モレノもルキアの横で槍を挙げた。
第10階層ではルキアが先頭に立って盾を構えて進んでいった。そのすぐ後ろにモレノが槍を構える。
ケンタロスは遠距離から弓矢で攻撃して来るのでまずはルキアがその矢を盾で防ぐ。
そして2人が突進してケンタロスに近距離攻撃を仕掛けて倒すと言う流れだ。
フロアボスのフォーハンドケンタロスが現れても同じことだ。
ただフォーハンドケンタロスが4つの手で同時に2本の矢を打てるということと多少ステータスが高いということが違いといえば違いだが、2人はそれほど気にすることもなくフォーハンドケンタロスを討伐した。
その後第11階層でミノタロスとフロアボスのグレートミノタロスをマリカとユミカが、第12階層でレッドオーガとフロアボスのブラッドオーガをクリスとケーナが、第13階層でシザードウルフチーフとシザードウルとフロアボスのツインヘッドシルバーウルフをキルが倒して第14階層で野営をするのだった。
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