270 ダンジョン攻略1
3日間十分に体を休めてルビーノガルツの街をそれぞれ楽しんだメンバー達。
今日からまた冒険者生活の再開だ。
食事の時間に今日の予定は話し合ってある。
ルビーノガルツから1番近いダンジョンを攻略する予定だ。
Cランクのゴブタダンジョン、浅層はゴブリンなどの弱い魔物が出現するが、ダンジョンは深く続いていて最深部までは攻略されていない。
もしかするとドラゴンはいないかもしれないがいる可能性はゼロではない。
攻略されていない未知のゾーンには宝の箱が有るかもしれないという楽しみもある。
ここのところ激戦が続いたので楽な戦いから始めるのも良いかもしれないということになるり、ゴブタダンジョンを最初の攻略目標に定めた訳だ。
ただ何日潜ることになるのかわからないので食糧だけはたくさん持って行くことにした。クッキーの作ってくれた料理だけでなく街でしこたま買いこんでストレージにぶちこんでおいた。30日分は余裕で入れてある。行きが15日、帰りが15日と考えればかなり深くまで探索できるだろう。
ゴブタダンジョンはルビーノガルツとパリスのそばにあり、両ギルドの新人が良く使う入門用のダンジョンとして知られている。Cランクのダンジョンではあるが深くまで潜れば強い魔物が出現するので上級冒険者者から初級冒険者まで広い範囲の冒険者が利用している。
キル達は早速ゴブタダンジョンに潜っていった。
第1階層は石造の階段を降りた所にあり、明るく広い草原フィールドになっている。
空には太陽も登っている。何処かで異空間、或いは別の大陸に移動させられているのかもしれない。
キル達は索敵でフロアボスらしき気配を探し道草をする事なく第2階層への階段を見つけた。途中で出会ったゴブリンは瞬殺だ。
階段を守っているのはゴブリンナイトだ。邪魔なゴブリンナイトは瞬殺で階段を降りて行く。
第2階層のホブゴブリン、とフロアボスのゴブリンジェネラルも瞬殺で第3階層へ移動。第3階層のゴブリンナイト、とフロアボスのキングゴブリンも同じく瞬殺で第4階層に到達した。
初日は第4階層のオークを倒しながら野営の準備をおこなった。一泊目は第4階層ですることになった。
2日目は第4階層のオークとフロアボスのオークナイト、第5階層のハイオークとフロアボスのオークジェネラル、第6階層のオークナイトとフロアボスのオークキング、第7階層のグリーンマンティスとフロアボスのシルバーマンティス、第8階層のレッドマンティスとフロアボスのグレートマンティスを倒して第9階層で野営を行った。
3日目、第9階層でヘラクレスカブトロンとフロアボスのシルバーヘラクレスカブトロン、第10階層でケンタロス、とフロアボスのフォーハンドケンタロス、第11階層でミノタロスとフロアボスのグレートミノタロス、第12階層でレッドオーガとフロアボスのブラッドオーガ、第13階層でシザードウルフチーフとシザードウルとフロアボスのツインヘッドシルバーウルフを倒して第14階層で野営。
4日目、第14階層で鎧竜とフロアボスのレッドドラゴン、そして第15階層でブルードラゴンとフロアボスのエンシェントドラゴンを倒し第16階層に到達した。
そして第16階層で徘徊するレッドドラゴンを狩り続けた。第13階層以降では宝箱を捜索
したので、3つの宝箱を見つけ、マジックバッグ、身代わりの腕輪、エリクサーを手に入れた。
最終的に第16階層のフロアボスはエンペラードラゴンではなかった。エンシェントドラゴンが2匹でフロアボスを務めていた。ドラゴン達の後ろに大きな門と階段が見える。
ここまで来るために多くの討伐経験値を取得したため討伐レベル上昇によるステータスの上昇が僅かずつ積み上がっていた。特にキルは経験値10倍のユニークスキルを持っている。それだけキルのステータス上昇ペースは早いのだ。
「一匹は俺が倒します。もう一匹を全員でお願いします。早く倒して応援に来てください」キルはそう言うと4体の神級精霊を召喚し一緒に片方のエンシェントドラゴンに斬りかかった。
神級のエンシェントドラゴン二匹対神級冒険者13+神級精霊4体の戦いだ。
同じ神級と言えどもその強さには開きがある。だが流石に12対1では勝負は明らかだ。
そしてキルの強さは神級のエンシェントドラゴンを上回っていた。
勝負はこの前エンシェントドラゴン二匹を相手にした時よりも簡単についたのだった。
二匹のエンシェントドラゴンを魔石に変えて第17階層に続く今までより大きな門と階段の前でこの先に何が有るのか想像もつかず立ち止まるキル達だった。
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