178 ミノタロス討伐
騎士団を飛び越えて着地したキルは町に向かうミノタロスにマシンガン爆裂バレットを撃ち込んだ。
爆発しながらミノタロスは倒れ込む。
キルは町に向かうミノタロスを追いかけて走り出した。
レスキューハンズのメンバーは着地早々ミノタロスの殲滅にかかった。
「ヘイトテイカー!」銀髪のルキアが叫ぶと周りのミノタロスが彼女の方を振り返り斧を振り上げて向かってくる。
「シールドバッシュ!」ルキアの青い目が獲物をとらえて光り輝く。
シールドバッシュを受けて1度に3匹のミノタロスが吹っ飛ばされた。
「はああーーー」ルキアは大楯を振り回して周りのミノタロスを薙ぎ倒した。
ルキアを後ろから襲うミノタロスが一瞬の内に数十回の槍による突きによって膝から崩れ落ちた。モレノが放ったショットランスだ。
「調子に乗りすぎよ。ルキア。」
モレノが金髪をなびかせて苦言を呈した。
「サンキュー、モレノ。」
ニッコリ笑うルキア。
モレノは槍のリーチを利用して襲いかかるミノタロスが近づくことを許さない。
マリカは騎士達に近づくと傷つく騎士を回復してまわる。
「ヒール。」
「ハイヒール」
ミノタロスには聖なる矢で攻撃。
「ホーリーアロー!」
かざされた手の平から光の矢が放たれ、ミノタロスを貫く。
騎士達の間から「聖女様。」との声が漏れる。
マリカは下唇に人差し指を添えて困ったように言った。
「私ー、ただのー、せ、い、しょ、く、し。」
ニッコリ笑うマリカ。
茶色の前髪の奥の青い瞳が喜んでいた。
「飛竜拳! 飛竜拳! 岩石崩し!!」
緑眼緑髪の拳闘士ユミカは縦横無尽に駆け巡っている。
ピンクのショートヘアのエリスに水色のロングヘアのユリアが付き従って襲いくるミノタロスを斬り払っていく。
「サウザンドアロー!」
ケーナはエネルギーでできた弓を放ち範囲攻撃で1度にたくさんの魔物を倒している。
千発の光るエネルギーの矢が所狭しと降り注ぎ一帯を針山のような状態にした。
その範囲にいた魔物は矢に射抜かれ横たわる。
クリスも範囲魔法ファイヤーメガフレイムで数十体のミノタロスを一度に燃やし尽くした。恐るべき火力だ。
グラ、ロム、ホド、サキが散歩をするかのように涼しい顔で歩きながら近寄るミノタロスを倒して回っている。
鉄仮面のゴテ(キル)は特級精霊4体を召喚して攻撃に向かわせながら近づくミノタロスは鋼の大剣で難なく斬り倒している。
町に向かうミノタロスはことごとく倒されたがまだまだミノタロスはやってくるのであった。
「うーーん。ヌーヌーがミノタロスに次から次に進化してたら際限ないね。」
「進化する原因を突き止めないとじゃな。」
グラとロムの会話にホドが頷く。
「ヌーヌーごと焼いちゃいましょうか。@¥#-*/##¥%£&£€€/エクスプロミンネン!」
サキが究極の爆烈魔法を唱え、天から高エネルギーの柱が立つと巨大な爆発と共にキノコ雲が立ち昇った。
一帯が吹き飛ばされて後にはクレーター状の大地が残る。
そこには焼けた匂いと煙が立ち上っていた。
その周りをヌーヌーとミノタロスは迂回して移動しだす。
ヌーヌーの群れはもっと広範囲を埋め尽くしているのだ。
「これで少しは時間が稼げたかしら?」
サキがお手上げだと言わんばかりに両手のひらを肩まで上げた。
騎士団のメンバーはサキのエクスプロミネンを見て度肝をぬかれている。
ミノタロスの町への侵入は一旦防げたので一時戦闘を取りやめ自己紹介を始めた。
「我々はトランドル騎士団です。私が団長のガンクス、助けて頂き感謝しております。あなた方は冒険者の方でいらっしゃいますか?」
グラにむかってガンクスが語りかけた。
「俺はグラ。俺たちはパリスのクラン『レスキューハンズ』だ。彼女がリーダーのケーナだ。」
グラはケーナを指差した。
「これは失礼した。トランドル騎士団団長のガンクスです。ケーナさん、今回はご助力頂き感謝いたします。」
ガンクスはケーナに歩み寄り握手を求める。
「いえ、自分らは自分らの依頼のためにミノタロスを倒しているだけっすよ。むしろそちらを利用させてもらったっていうか・・・なので礼はおかしいっす。」
握手をしながらケーナは照れ笑いをした。
「さっき、ヌーヌーがミノタロスに進化するのを見たんだが、知っていたかい?」
グラがガンクスに情報を伝えた。
「本当ですか。というとこれからますますミノタロスが増えるという事ですか?」
「おそらくのう。」ロムが肯定する。
「進化がなぜ起きているのかをつきとめない限りミノタロスの発生は止められない。ヌーヌーは10万〜20万いるんだからそれを全部狩る訳にもいかないだろう。」
グラが腕を組んで眉間に皺を寄せた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます