150 天剣のキラメキとキル 8
地上に戻りながらキルは土魔法で道を狭くできそうなところをより狭くして大きな魔物が出られないように加工した。
できればブルードラゴンが下から出てこない事を望みながら。
何ヶ所もそういう防御壁を作りながら完全に塞げる場所は塞いでしまい壊さなければ出れないように気休めをする。
こんな事をしても出てくる時は出てきてしまうかもしれない。
だが何もしないよりは気分が楽になる。
そうしてダンジョンから外に出るまでに5ヶ所は土魔法の壁で封鎖した。
そしてこのクエストを一旦終了にする。
あとはギルドに報告することと、ゲットした魔石の精算だ。
リザードマンの魔石が722個とブルードラゴンの魔石1つ。
リザードマンの魔石は小売値が50万、卸値が25万。
ブルードラゴンの魔石は小売値が400万、卸値が200万。
総額がギルドに買い取ってもらう時は18250万、1人当たり3610万で有る。
グラがギルドに報告を済ませ報酬1人当たり10万カーネルを受け取ってみんなに配った。
「魔石の精算をしようか。」
「魔石はキルが欲しいんじゃったのう。」
「ハイ。卸値で引き取らせて貰える約束でよろしいんですよね。」
「勿論よ。ほとんどキル君が倒してるのに5等分にして良いのかしら?」
「そういう約束ですし、みんながいての討伐ですので問題ないですよ。リザードマンの魔石が722個、ブルードラゴンが1つです。総額で18250万カーネル、1人当たり3610万カーネルになります。」
「借金は2億5000万できたからのう。返せるものは返しておくかの。」
「1人3500万返済して110万だけいただくのでどうかしら?」
「わかりました。」
キルはストレージから440万を出して分けながら渡した。
精算終了である。
「強くなったおかげで返済もすぐに済みそうね。」
サキが明るく言った。
「ねえ、キル君は普段はフクラダンジョンに行っているの?私たちもフクラダンジョンで稼ごうかしら?構わない?」
グラとロム、ホドがサキを見る。
「別に問題ないと思いますけれど。」キルは当惑しながら答えた。
グラ達3人はサキの鋭い視線に押しだまった。
サキさんには逆らえないということらしい。
「今日は助っ人依頼有り難う御座いました。ご一緒できて色々勉強になりました。」
「いや。俺たちこそ聖級に進化できて有り難かったよ。特に俺は早く上がりたかったから借金させてくれて本当に助かる。できるだけ早く返すからな。」
グラの言葉に嘘は無さそうで本当に喜んでいる。
「此方こそ高価なジョブスクロールを買って頂いてありがとうございます。スキルスクロールも各種取り揃えていますので、、じゃなくてなんでもその場で作る事ができますのでご用命下さい。」
キルは冷や汗をかきながら営業トークをする。
今日は押し売り的に売ってしまった感が否めない。
「ワシも聖級に進化できて嬉しかったぞ。返済も1月とかからず返せる実力に跳ね上がった気がしている。少しだけ待ってくれ。」
「、、、、、」
ホドも喜んでいるようだ。
サキもやる気満々で
「明日はフクラダンジョンに、、、そうだ、エコフライのスキルスクロール、皆んな買うわよねえ。忘れるところだったわ。」
「そうだった。約束したっけな。」
「有り難う御座います。」
キルがエコフライのスキルスクロールを渡す。
4人が10万カーネルずつを渡しスクロールを使ってエコフライを身につけた。
「これで明日はフクラダンジョンまで飛んでいけるわ。」
サキは上機嫌で言った。
「明日はフクラダンジョンに行きますけれど一緒に行きますか?」
キルが気を使って誘ってみると
「じゃあまた明日同じ所に集合よ。よろしくね。」
「わかりました。じゃあ俺はギルマスに話がありますので此処で今日はお別れです。また明日お願いします。」
キルはそういうと、ギルマスに会いにいった。
受付のケイトさんにギルマスとの面会をお願いする。
ケイトは奥に入って行ってから暫くしてキルをギルマスの部屋に招き入れた。
「キル君かい。グラから依頼の報告は受けているよ。ハードな戦いだったようだね。」
「ハイ。この剣とても役に立ちました。素晴らしい剣ですね。生きて帰って来れたのでお返しに上がりました。有り難う御座いました。」
キルはミスリルの剣をギルマスに渡そうとする。
「それは君にあげたはずだが?」
ギルマスは受け取りを拒んだ。
「いえ。これほどの剣を頂くわけにはいきません。これはお返しします。」
「そうかい。それではこれは返してもらうとしよう。すまなかったな。」
「いえ。ミスリルの剣を俺も手に入れようと思いました。ミスリルの剣って良いものですね。」
「なら、今手紙を書いてやるからラザップ工房に行ってみろ。良い剣が手に入ると思うぞ。」
ギルマスはそう言うと手紙と地図を書いてくれた。
キルは早速ラザップ工房に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます