47 ジョブスクロール購入1
朝日が昇り今日は初めからライガー狩りに行くことにした。
荷馬車のレンタル料を払い昨日の草原に急ぐ。
5匹のライガーの群を中心に狩りをしながらオスライガーとの一騎討ちで近接戦闘の訓練を積む。
ケーナとクリスにライガーが向かわない様にライガーのヘイトを取ることを忘れない。
ヘイトとは自分に敵の注意を惹きつけて他のメンバーに攻撃が向かわなくすることだ。盾使いの役割に属する行為だある。
5組の群を狩って25匹のライガーを倒した。1度目終了でギルドに卸しに向かう。
この調子なら余裕で3往復はできるペースだ。
11時頃には2度目の狩に入る。途中で食事用に鹿型の魔物レイヨウを狩って食べる。食べきれないのがかえって肉狙いの魔物を呼び寄せそうで危険を感じる。
2度目の狩りも順調にこなし25匹のライガーを狩った。
3度目の狩りは6匹の群にチャレンジした。キルが最後にメス1匹とオス1匹のライガーの2匹を相手にする作戦だ。
初めにメスを鎌鼬でオスがキルと戦いになる前に倒せれば楽な戦いになるのだが、一瞬オスライガーの攻撃がキルに届いた。
キルは落ち着いてその攻撃を躱しながらメスライガーにトドメの鎌鼬を決めて、そのあとオスライガーの相手をする。
オスライガーを相手にすることに慣れておいたせいで余裕でメスライガーにトドメをさせたのであった。
その後は楽にオスライガーを倒し6匹の群れもなんとか無傷で倒せることを実証した。
それからは6匹の群も避けることなく攻撃して28匹のライガーを狩って3度目の狩りをうちどめにする。
「ライガー狩りも慣れて来たなあ。」
「そうっすね、キル先輩の剣捌き、たいしたものっすよ。」
「1人で2匹のライガーを相手にできるってかなりハイレベルなことではないかしら?」
「俺には鎌鼬という飛び道具があるからな。実質1対1と同じ事だしな。無傷のライガー2匹を相手にするのはちと厳しいと思うよ。」
今日は合計78匹のライガーを狩りその内48匹をキルが倒したわけである。
「なんかいつもキル先輩がたくさん倒してるのに分前が同じで悪いっすね。魔石の分は差し引いて3等分で良いんじゃないっすか?」
「そうよ、その位はキルさんの取り分が増えても足りないくらいだわ。」
「そうかい。計算も面倒だからそうさせてもらうと助かるよ。」
ライガーの魔石78個と金を3等分にして1人105万カーネルをゲット。
その後時間的余裕があったので、キルは生産者ギルドにスクロールの買い取りと仕入れをしに行くことにした。
生産者ギルドで蝋皮紙を200枚10000カーネルを支払い購入。スクロールを買い取りしてもらえないかを聞いてみる。
「そう言えば君、ゼペック爺さんの所を紹介してあげた子だね。スクロールもう作ってるのかい?ゼペック爺さんあまり働かないだろう。しょうがない爺さんだな。」
生産者ギルドの職員がゼペック爺さんの悪口を言う。
「スクロールは引き取ってもらえないと作っても貯まる一方なんで働けなくなるんですよ。何か卸しさせてもらえるスクロールはないでしょうか?」
「そうだなあ、ウチにも在庫が余ってるから人気の無いものはちょっとなあ。ヒールとかなら良いぞ。」
「ヒールなら30個ほど作ったんですけれどお願いできますか?」
「30個はあれだな。20個でどうだ。1つ1500カーネルで30000カーネルになるが良いかね。」
卸値は小売値の半額だ。
「有り難う御座います。あとは何か卸せませんかね。」
「あとはちょっと厳しいかな。今度来た時に欲しいもの探しておくよ。悪いな。」
「そうですかーーー。」残念だが売れない事はよくわかっていた。
あとは欲しいスクロールがないか探してみる。
「あのう〜、スクロール職人は半額、卸値でスクロールを売ってくれるそうですけれど本当ですか?」
「ああ、君は生産者ギルドにスクロール職人で登録もしてるし、教材用に売ってやるぜ。何が欲しいんだ?」
「ジョブスクロールは何か有りませんか?」
「ナニ!ジョブスクロール?ない事はないが取り揃えてあるというほどはないぞ。それに50万カーネルだぞ。君作れるのかね?」驚いてキルを見つめる職員のオッサン。
「まだ作れないんですけれど、ゼペックさんも作れないそうで、見たいんですよね。」
恥ずかしそうにキルは答えた。
「有るのは魔術師と槍使い、あと聖職師くらいかな。」
「3つで150万カーネルですか?」
「そ、そ、そうだけど、オマ、そんなに持ってるのか?」驚くオッサン。
キルは有り金を数えだす。有りそうだ。なにせ今日105万カーネル稼いできたのだ。
「ヒールのスクロールの分を引いて147万カーネルです。確かめて下さい。」キルは金貨と大銀貨、銀貨を取り混ぜて147万カーネルを支払った。
「兄ちゃんやるねえ!」生産者ギルドのオッサン職員が大喜びで金を数えスクロールを持って来た。
「兄ちゃん、また変わったのが欲しくなったら言ってくれよ。それに兄ちゃんからは少し無理でも仕入れてやるからよ。イヤ〜売れてよかったな〜。もう返品は効かないからな。」
「イエ、大丈夫です。これで色々わかることがあるので。俺の方こそ返しませんから。」
「おーー良かった良かった。じゃあ兄ちゃん仕事の方がんばりな。」
キルは生産者ギルドでとても喜ばれた。
そして上級魔力回復薬を20個80000カーネルでかうのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キルの財産
金 320000 カーネル。
上級魔力回復薬21
蝋皮紙269 枚、ゴブリンの魔石 122 ライガーの魔石 104
スクロール: ストーンショット43 ステータス22 ヒール12 攻撃力強化20
防御力強化21 素早さ強化11 腕力強化20 ファイヤーボム10
エアカッター30
中級魔法スクロール: ハイヒール20
スキルスクロール: 攻撃力強化2 防御力強化2 腕力強化2 素早さ強化2
ストーンショット1 ファイヤーボム1
ヒール10
ジョブスクロール: 魔術師⭐︎1 槍使い⭐︎1 聖職師⭐︎1
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます