25 索敵
借金を返すとゼペック爺さんは上機嫌になって言った。
「飛剣撃鎌鼬はかなり役に立った様じゃのう。」
「ハイ。今までよりも戦いに余裕がありますから避けてきた相手でも余裕で挑めます。
狩った獲物さえ運べればもっと稼げるんですけれどもね〜。」
「そうか、ストレージのスクロールがあれば良かったんじゃがのう。幻じゃからのう。
荷車でも引いていったらどうじゃ?あれならかなり積めるぞよ。」
明日は荷車を引いて草原で狩りをしようかなと思うキル。
「しかしあれじゃのう、そんなに狩りが上手とは知らんかったのう。」
ハッと気がつく、キルはストーンショットと鎌鼬のお陰で去年と全然違うのだと。
「ストーンショットが有る事で凄く狩りが楽になりました。怪我の心配も小さいですし。その上鎌鼬でもっと楽になって去年とは大違いです。」
「フーン、そんなもんかい?そんなに良いならもう少しスクロールが売れても良いのにのう?」嘆くゼペック。
「普通はスクロールは高いから気軽に使えませんからね。俺は自分で作ったスクロールなので材料費だけ、ほぼ紙代だけみたいな物で気軽に使える。そこが違うんですよ。」
キルはスクロール職人の優位性に気がついてコレはと思った。
狩りに必要な能力を補う為に積極的にスクロールを利用した方が良いしそれを激安で利用できるのはキルだけなのだから、出来るだけ早く利用して狩りが楽にできる様になるべきだ。それなら、、、、
「ゼペックさん、索敵のスキルスクロール借金して売ってもらえませんか?」
キルの結論としては索敵能力を1番先に身に付けるべきだと言う事。去年は獲物を探しまわって時には1日中歩き回っても見つからない事が度々あった事を思い出した。今は春先で1番魔物も多い時期だが秋口になると段々見つけるのが困難になるのが通例だ。その頃から稼ぎが悪くなり辞めてゆく者が増えてゆくのだ。
索敵能力があれば、魔物の発見は雲泥に簡単になるはずで、最も先に身に付けるべきものだろう。
「今いくら出せるんじゃ?80000の40000じゃから、、、、そうじゃのう20000カーネル出せれば20000カーネル貸しで売ってやっても良いぞ。」
キルの所持金は28000カーネル、20000カーネル払っても未だ8000カーネル残る。
キルは20000カーネルゼペック爺さんに払い索敵のスキルスクロールで索敵能力を手に入れる。
「ゼペックさん、20000カーネルです。索敵のスキルスクロールをください。」
キルのその言葉で、金を受け取ったゼペックは索敵のスキルスクロールを探しに行く。
「良いぞ、さあコレじゃ!」ゼペックは索敵のスキルスクロールを持ってきてキルに渡した。
キルは早速スクロールを発動して見る。スクロールが光り輝きその光がキルの体に入っていった。
「索敵を使ってみい!」ゼペックが索敵が身に付いているか確かめる様にアドバイスする。
キルは索敵をやって見る。ほとんど魔力もエネルギーも使わず直径1キロ位の円状の範囲に居る生き物が何なのかまでわかる。凄い効果だ。コレがあれば探索時間は0に等しい。
「索敵ができる様になったみたいです。ゼペックさん、ありがとうございます。」
感謝を口にするキルで有る。
キルは明日の狩りに備えてスクロールを作っておく事にした。今日は9個作れるはずだ。
魔石を粉にして、キルはストーンショットのスクロールを9個作った。
これでストーンショットのスクロールは18個になった。明日は狩り放題だ。
ステータスを確認してみる。
ステータス
キル 人族 14歳 討伐経験値 45 討伐レベル4 ( 5/ 10)
職業(ジョブ) 初級スクロール職人 レベル 5 (6/10 スクロール作成経験値 46 )
HP 81/81 :( 100+10 )× (14/20) +4+0
MP 91/91 :(100+10 )×(14/20) +4+10
EP 91/91 :(100+10 )×(14/20) +4+10
回復能力(HP、MP、EP) 休憩 10 /1時間
睡眠 20/1時間
攻撃力 74 : 100×(14/20) +4+0
防御力 74 : 100×(14/20) +4+0
腕力 74 : 100×(14/20) +4+0
知力 84 : 100×(14/20) +4+10
器用さ 94 : 100×(14/20) +4+20
素早さ 74 : 100×(14/20) +4+0
走力 74 : 100×(14/20) +4+0
耐性 物理 レベル1
毒 レベル1
ギフト(才能) スクロール職人⭐︎7
習得スキル 魔法 クリーン
アーツ 飛剣撃鎌鼬 索敵
索敵はアーツなのかと思うキルだった。
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キルの財産
金 8000カーネル。蝋皮紙35枚、ゴブリンの魔石13
ストーンショットのスクロール18 ステータス1 ヒール4
借金20000カーネル
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