12話・モンスター討伐訓練

寝るまでが1日です

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 その日は、その後クラスのみんなとお話をした後、家に帰って由佳お姉ちゃんと特に常識などについて色々なことを話し合った。

 今日も由佳お姉ちゃんが起きるのが遅かったから、私が、料理を作って、由佳お姉ちゃんを起こす、今日で由佳お姉ちゃんから朝食係に任命された。

 ゆっくりと朝食をとって、今日はゆっくりと登校した、道中の色々なところを見て、道を一生懸命覚える、昨日は、由佳お姉ちゃんの仕事が終わるまで帰れなかった上に買い物のために遠回りしたからあまり道を覚えられなかった。


 学校につくと、由佳お姉ちゃんは職員室に行って、私は教室に向かう、教室につくと、私はクラスメイト達に囲まれる、何をされるのかと思ったら、なんでか、私に訓練を着けてほしいと言われた。


「く……訓練と言っても何をすればいいか……」


「俺たちの相手になってくれ!」


「え、えぇ~……」


 私が彼らの要望に困っていると、教室の扉が「バン!」と開き、由佳お姉ちゃんと、梨愛先生が入ってきた。


「お前達、とっとと座れ!!」


「余り怒っていませんから、授業が始まる時くらい座ってくださいね」


 それを聞くと全員急いで昨日決めた自分の席に座る。


「よーし、全員座ったな!!

 今日の授業を伝える!……今日の授業はモンスター討伐だ!!」


 その言葉に、一瞬教室がシーンと静まり、由佳お姉ちゃんが固まってしまった、誰も動かない、梨愛学長自身も何も言わない、わたしも知っていたが、雰囲気的に何も言えない……と思うと梨愛学長がやっと喋ってくれた。


「じゃあお前ら運動場に出ろ」


◆◇◆◇△▼△▼


 全員運動場に出ると、それなりに獰猛そうなモンスターが数匹用意されていた。


「一人一匹ずつ用意してある、順番は決めてあるから、順番に戦ってもらうぞ」


 ……誰も返事をしない、それでも梨愛学長は話を進める。


「とりあえず、姫宮、お前が一番だ、前に出ろ」


 そう言われたのでみんなの前に出る。


「お前に充てるモンスターはこいつだ」


 私の前に現れたのは、少し大きい翼の付いたトカゲだった、学校の校舎くらいの大きさはあるだろうか、そこで由佳お姉ちゃんの意識が戻った。


「こ……これは、バハムート!!なんでこんなものを!」


「昨日、こいつに本気を見せてもらうと言ったんだが、やっぱり本気を見ようと思ったらこいつしか思いつかなかったからな、仕方ない」


「仕方なくないです、絢ちゃんも、嫌なら下りてもいいんですよ」


「大丈夫だよ、この程度なら、本気は無理でも、全力なら出せるから」


「「……」」


 みんな黙ってしまった。


「梨愛学長、開始をしても?」


「あ……ああ、鎖も外すよ……」


 梨愛学長がそう言うと鎖が外れて、バハムートと呼ばれていたトカゲが自由になった、すると、すぐに他のクラスメイトにトカゲの敵意が向く、その敵意を私に矯正するために、トカゲに殺気を向けるとトカゲの敵意は思った通り私に向いた、その敵意を外さないようにトカゲの相手をする。


「早く来て」


 そう言うと何を怒ったのか、私に向かって急に突進してきた、それを異能を使わずに受け止める、異能を使っていないから、その衝撃が地面にも伝わり、地面が割れる、流石にこれ以上後ろに下がるとクラスメイト達にも影響が出るので、もう少しだけ殴って押し込む、少し軽めに殴っただけだが、トカゲは後ろに飛んで行った。

 後ろに飛んで行ったトカゲは羽を羽ばたかせて空中で体勢を立て直す……あれ?飛ぶってことはトカゲじゃない?

 まあいいや、追撃をしよう、トカゲの頭の少し下に跳躍して、顎を思いっきり殴る、口の端からは少しだけ炎が漏れていた……炎が出せるという事はやっぱりとかトカゲじゃないのだろうか……反動をつけて高速で回転、竜の胴体を蹴って地面に叩き落す、その後、上から喉を殴り、頭の方に着地、異能で首を切断する。


「終わりました」


「あ……ああ、満点だ」


 何故か梨愛学長が引いている気がする、それから他のクラスメイトの討伐訓練をして、昼休みになった。

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バハムートって確かそれなりに強いドラゴンだった気がするけど……まあまだ幼体のやつだったってことで

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