9話・入学式

他の作品に手を出すのが久しぶりすぎて、一回全て読み直してから書いてた、何回かおかしな部分はあったけどワザと修正はしない。

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「絢はまだ学生の年齢よ、何処に入るかなんてまだ決めるべき年齢でもないわ」


「……そうですか、分かりました、では、また卒業の日に勧誘させていただきます」


 それだけ言い残し、その人は暗闇に消えていった。

 緊張が解け、扶突ため息をつくと絢ちゃんが話しかけてきた。


「由佳おねえちゃん、治安維持隊って何?」


「え~と、治安維持隊は異能者の集まりの一つでね、町の中を見回ったり、犯罪……人に迷惑をかけた人がいたら捕まえたりする部隊よ、だから、他の隊よりも強い異能者が集まってるんだけど、その勧誘方法とか、捕まえ方が強引で、結構嫌われてるのよ」


「そうなんだ、その隊っていうの、他にもあるの?」


「あるわよ、私も全て知っているわけじゃないけど、例えば、私が前にいた部隊は、遠征隊って言って、町の外を探索して異常が無いか見てくる隊よ、斥候隊とも言われてるわね、後、町を守る防衛隊とか、建物を建てる建築隊、他にもいろいろあるわよ」


「へ~、でも入るなら由佳お姉ちゃんと一緒の所がいいな!」


「そのためにはちゃんと学校を卒業しないとね」


「うん!」


 その日は私の家に帰ってそのまま寝た。


△▼△▼◇◇◇◇


・翌日

 side絢


 私は布団の上で目を覚ます、日はまだ上りかけだ、私は由佳お姉ちゃんを起こさないようにキッチンに向かう。

 昨日寝る前に、私は昨日の他の人達とはクラスが違うことを伝えられた、あと今日の新入生代表挨拶は私がするらしい、適当な文言を考えておくように言われたが、まだ何も考えれてない、今日は私が料理をする日、外にあるガスボンベの中身を少しだけ増やし、コンロとフライパン、後食材は自由に使っていいと言われていたので、冷蔵庫の中身を見る、今ある材料なら野菜炒めがいいだろう、簡単でシンプルなものほどおいしいというのはよくある話だ、一合の米を炊き、簡単に2人分調理する、良い感じに盛り付けをすると由佳お姉ちゃんを起こす、昨日はこのくらいの時間には起きていたと思うのだが、私が慣れやすいように、頑張ってくれたのだろうか、由佳お姉ちゃんはのそのそと起きると「おはよ~」とだけ言って、食卓へと向かった、私と由佳お姉ちゃんは椅子に座って。

「いただきます!」

「いただきま~す」

 と言って食べ始める、まだ眠そうだった由佳お姉ちゃんが私の作った野菜炒めを口に運ぶと、目に見えて眠気が無くなった。


「……美味しい」


「良かった」


「これどうやって作ったの?」


「それはいいんだけど、由佳お姉ちゃん今日「6時には着かないと」って言ってなかった?」


「……今何時?」


「5時だよ」


 私の話を聞いた由佳お姉ちゃんは青ざめて、ご飯を急いで食べて準備を始める。


「絢ちゃんも一緒に行くよ、準備初めて!!」


「私の準備は終わってるよ~」


 私も少し急いでご飯を食べて、異能を使って洗濯物と、食器を洗う、今日の分の家事が終わらせると、由佳お姉ちゃんの準備も終わった。


「行くよ!!」


 私は急いで家を出ると、由佳お姉ちゃんも家から出て鍵を閉める、そのまま「ついて来て」と言って、マンションの会談とは反対の方に走って行く、私もついていくと、廊下の端から目の前の建物の上にジャンプした。


「今日だけだよ!!」


「由佳お姉ちゃんこそ寝坊したらダメだよ」


 そのまま、建物の上を通って学校へと向かった、昨日は1時間かかると言っていたけど、15分くらいで着いた、由佳お姉ちゃんは壁の中にあるドームみたいな建物を指して「あっちの建物に行って、案内の人がいると思うから」とだけ言って、もう一つの建物の中へ走って行った。


 ドームみたいな建物の前には、機能試験会場で案内をしてくれた人がいた、私が、出入り口の前につくと、昨日のように中に案内された、建物の中には、たくさんのパイプ椅子が雛壇の方に向かって並んでいた、壁際にもいくつかパイプ椅子が並んでいて、そこには由佳お姉ちゃんもいた、今いる人達はほとんど後ろの方に座っていたが、私はなぜか最前列に座らされた、案内の人は「名前を呼ばれたら、雛壇に上がって新入生代表挨拶をしてください」とだけ言って後ろの方に行ってしまった。


△▼△▼△▼△▼


 2時間くらいすると沢山余っていたパイプ椅子もほとんど埋まってきて、入学式が始まった、司会の人があいさつをして、学長の挨拶から始まった。

 学長として雛壇に立ったのは、年齢が私と同じくらいに見える女の子だった、もしかしたら、異能の力かもしれないが少し意外だった。


「私は、この養成学校の学長を任されている笹浦ささうら 梨愛りあという、此処にいる皆なら解ると思うが、私の姿は異能によるものだ、全員がこんな事を出来る訳では無いが、君達の中にもこのようなことが出来るようになるものがいないとは言い切れん、異能は使いようだ、この養成学校にいる間に、自身の異能の使い方を覚え、自身の異能の使い道を考えてくれ」


 それだけ言うと、学長さんは雛代を降りて行った、そのすぐ後に私の名前が呼ばれたので返事をして雛壇に上る。


「まずは、私たち新入生の為に式を挙げて頂き誠にありがとうございます。

 私達は、これから、異能の研鑽を積み、助けられるように、また、人々を守れるように成長していきたいと思います。

 新入生代表、姫宮 絢」


 簡易的な挨拶だったがこれでよかっただろうか、一度だけ礼をして雛壇を降りる。

 その後、各先生の紹介とクラス分けを発表されて各クラスに行く、なぜか私のクラスは、人数が少ない、しかも担任が二人いる……片方は由佳お姉ちゃんだった。

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色々と、名前を考えるのが一番つらい

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