6話・模擬戦

まだまだ絢ちゃんの異能は明かされないのです。

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 由佳お姉ちゃんと一緒に上司さんの所に行ったら、上司さんは私に話しかけてきた。


「これに書いたことは本当か?」


 上司さんの手には試験の前に私が異能について書いたプリントを持っていた。


「はい、嘘は書いてませんよ」


「そうだろうな、だが、これを読んだ上が、『おかしい』だの『ありえない』うるさいんだ、

 そこでだ、私と手合わせをしないか?」


「いいよー」


「ああ、ありがとう、もう場所は用意してある」


 そう言って上司さんは立ち上がると、私達についてくるように促し、私達は上司さんについていく、上司さんについて行った結果ついた場所は、入り口に訓練場と書かれた場所だった、もともとここで訓練をしていたんだろう人達が壁の近くに集まっていて、由佳お姉ちゃんもいつの間にか用意されていた観客席にいる、視線を上司さんに向けると、私と少し距離を置いていた。


「みんなも知っていると思うが、彼女は『血濡れの白少女』で知られる、外からきてくれた複数異能持ちマルチだ、しかしそのことを上層部は彼女の実力を疑問視している、だから、ここで彼女に実力を証明してもらう、此処にいる全員が証人だ、全員これからの戦闘を目に焼き付けろ!!」


 上司さんは大声を上げてその場の全員に言い聞かせた、それを聞いた観客のみんなも「うおぉぉぉぉ」盛り上がり、由佳おねえちゃんに試合開始の合図を託す、上司さんは、観客の一人から刀を借りて、抜刀の構えを取り、私はただ立つだけ、何の構えもせずただ立っているだけの姿に、その場の全員が少し不思議な顔をするが、由佳おねえちゃんは手を振り下げ、試合が始まる。


「10、11、12、13……、溜め長いね、もしかして私から言ったほうがいい?」


 私は上司さんの溜めをカウントし、その刀に込められた力の割に上司さんが一向に攻めてこないため上司さんに質問をした。


「いや良いよ、もう貯め終わった、君は大丈夫かい?

 私の刃は、生半可な防御じゃ簡単に切断するよ」


「大丈夫だよ」


 そう言って私や人差し指を前に出す、その行為に上司さんは怪訝けげんな表情をする。


「私も殺す気はないから、避けられない攻撃をするつもりはない……が、指で止めるなんて言う舐めたことを言ってたら死ぬわよ」


「大丈夫、私は絶対に死なないから」


 私のその言葉を受けて上司さんは抜刀をする、その速度は音の何千倍も速く、私に向かって斬撃が飛ぶ、その斬撃が指先に接触した瞬間に、その斬撃は消滅した、その現象に、観客のみんなが、何よりも上司さんが驚いていた。


「まさか本当に指で止めるなんてね、異能詳細全部が一言ずつしか書かれてなかったけど、確かに嘘はついていないようね」


 強力な一撃では倒せないと思ったのか、上司さんは連撃を放つ、その斬撃も私に触れた瞬間に消滅する、私はその中で、どうやって上司さんを傷付けないように勝とうかと考えていた、刀を壊すか、取り押さえるか、そう考えていたところで、上司さんは遠距離では意味がないと悟ったのか突撃してきている、それを好機と思い、私は刀に異能を発動させる、その瞬間に上司さんが持っていた刀が真っ二つに折れ、上司さんの武器が無くなったことにより模擬戦が終わったのだった。

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絢ちゃんに攻撃を当てられるキャラは今後出るのでしょうか?

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