第2話 フェリーで
「それかわったカメラだね」
「二眼レフって言うんです。普通のよりフィルムが大きいから、きれいに映るんです」
「へ―そうなんだ。私のこんな貧弱な体でも?」
「貧弱じゃないですよ、そそります。あ、俺、深って言います、服部深」
名前を教えないと会話が面倒なことに気が付いた。
「私は、真紀、だけでいいかな」
「十分です、じゃあ、真紀さん脱いでもらっていいですか」
「そうだね、とりあえず撮ろうか」
真紀はワンピースを足元に落とした。さっきデッキで見たパンティーと、お揃いのブラジャー。
「こっち向いて、適当にポーズ付けてください」
「次はブラジャーとってもらえますか」
乳房の形はいいが、乳首の色が濃いような気がする形もちょっと大きい。と言って実は生身の女性の裸を見るのは生まれて初めてだ。その割に落ち着いてるのが少し自分でも不思議だ、下半身もまだおとなしいままだ。
「ね、深くん、私だけ脱ぐのやだな、一緒に脱いでよ」
確かにそうだ、深はカッターシャツとジーパンを脱いでブリーフ一枚になったが、何となく間抜けた姿に思えてそれも脱いで素っ裸になった。
「思い切りいいなぁ、じゃあ私も」
真紀は真に背を向けるとパンティーを脱いだ。下の毛もきれいに手入れがされている。つまりは誰か見せる相手がいるということだ。
当たり前だろうなあと思う、改めて真紀を見るとサラサラの長い髪、整った顔立ち、もてて当然だ。
「深くんて、高校生? 彼女は、SEXしたことある」
真紀は脱ぎながら、ポーズをとりながらおしゃべりをやめない。意外と恥ずかしいのかもしれない。
「十六です、生まれてこの方いません、」彼女いないから」
「私なんてどう?」
普通なら、カメラを落とすし、下半身はこの状況だけで……、のはずなのに、深はなぜか落ち着いていた。
デッキで彼女を見かけたときから、そうなるのが必然だと思えていたのだ。
「ぜひ、お願いしたいです」
「うーん、すごいなあ、よくそんなに落ち着いてられるね。それとも私に魅力がない?」
「まさか、すごく魅力的ですよ、週刊誌とかでも真紀さんぐらい素敵な人見たことないです」
「ほら、そういうとこ、十六で言えるって」
新もそう言われれば不思議だった、そもそも自分はおとなしくて女の子に声をかけることなんかできないタイプのはずだ。
「多分カメラのせいかも」
「ふうん、ね、この部屋お風呂あるんだね、一緒に入っていい」
なぜか、ばあちゃんが奮発してくれたらしく、すごい贅沢な部屋を一人で使っている。
揺れる湯船の中に二人で入る、後ろから真紀を抱きかかえ股間に指を伸ばした。
生まれて初めて触る女性のあそこだった。
「なんか不思議な作りしてる」
「バカ」
二人の距離が、近くなったような気がする。
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