240 進化の系譜 その212
苦渋を舐めさせられた7層攻略だった……次の日は8層だ!……と思いきや……
トーコ「え? 領主から呼び出し……えっと、何かやったっけ?」
特に自国から出てやらかした記憶が無い為、首を傾げながらグラスランド領主邸へと向かうのだった……
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──人外レベル4 その37──
本当なら徒歩で向かってもいいんだが、小国ではあるが国王という立場もあるので馬車で……え? 国王なのに一領主の呼び出しに応じるのかだって?……ま、まぁ……細かいことは、ね?
ごとごとごと……
馬車が領主邸前まで辿り着いた時点で馬車が止まる。
「んーー? 何かあった?」
御者をやってるロムにトーコが問うと、
〈何やらおかしいでゴザル〉
ぶるるっ……
ロックホースも反応している。この子は索敵や悪意感知など、防御系統のスキルを後付けで装備させているんだけど……その結果は御者であるロムにも伝わっている。
「どれどれ……あ、本当だ」
領主邸から悪意が満ち満ちている。領主である管理宇宙人は寝ているのか一か所に留まっているし、その管理下の使用人アンドロイドたちは機能停止に追い込まれているのか……あちこちで留まったまま動いていない。
「……というか、破壊されている?」
その殆どが、人間なら出血多量で死ぬ程の損壊状態になっていた。流石に管理宇宙人たる領主は死んじゃいないが……念話で問いかけても反応が無い。少し強く念を送っても起きない所を見ると……
「うーーん……こりゃあ唯事じゃなさそうだ。領主さん、意図的に意識を封じられてるか……」
同程度以上の実力を持っている者に衰弱状態に追い込まれて意識を封じられてる……か。何の為に?
……と考え込んでいたら、遠巻きに囲まれていることに気付いた。
「うーーん……何か囲まれてるねぇ……」
〈そうでゴザルな〉
「人間?……それともアンドロイドかゴーレムかな?」
〈そのどれでもないでゴザルな……〉
「え……まさかとは思うけど……魔族とか?」
〈恐らく……倒すか?〉
(あ、ゴザルじゃなくなってる……マジかぁーー……レイジにも護衛に連れてくりゃ良かったかも。しくったぁーー……orz)
取り敢えず……敵対勢力ってことで、遠慮なくぶっ放してもいいよね?
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※領主邸を巻き添えにするのは不味いと思うナリ(苦笑)
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