239 進化の系譜 その211
小山の如く巨大なボスに
そして、トーコは対物魔法として有効そうな魔法を準備する……そして、それはゴーレムである身にも有効な魔法である……ということで、前衛組は大慌てで穴を掘るのであった……(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━
──人外レベル4 その36──
「いっくよぉーー!」
小山ボスの内部に瞬時に超高熱源が現れる……
ぼこ……ぼこ……ぼこぼこ……
純粋に岩石の塊である小山ボスの体表面が……まるで、沸騰してるかのように「ぼこぼこ」と赤熱した「溶岩」が泡立って吹き零れていた……
〈ゴッ……ガッ……〉
足を止めて……苦しそうに、苦悶の声を上げる小山ボス。
ビキッ……ビギッ、ゴギッ……
ボコボコボコボコボコ……
あちらこちらから、ひび割れのような傷口が開き……沸騰の度合いが酷くなっている。
〈ググッ……ガアアァァ……〉
ずだぁん……
片足を折り、地面に膝をつく……苦悶の声が徐々にボルテージを上げて……余りの苦しみに咆哮を上げてるようだ……
ビシッ……バシッ……バキャッ!……ガラガラガラ……ズズンッ……
とうとう小山の一部に大きな亀裂が入り、切り離された小山の一部が地面へと落下していく……
「……あ、不味い。このままじゃ耐えられないかも?」
トーコは魔力を集中させ過ぎたなと反省しながら……
〈なっ!?……
〈あ、マスター……が?〉
混乱するロムは放置して、カルスがこちらを見詰めていたので頷く。
「
シェルター状の土壁を強化する。ついでに距離を離した方がいいかなと思ったけど……間に合いそうもないので地面にシェルターを埋めた方がいいだろうと、下に穴を開けながら沈みつつ……上には蓋をしていく。
〈なっ……穴を開けながら移動しつつ、穴を塞いでいくなんて……〉
レイジが説明口調で喋ってるけどちょっとは手伝って欲しい。蓋してる土壁の強化するとかさぁ……
〈レイジ、土属性魔法は扱えないんですか?〉
お、ナイスフォロー、マリィ。でも、レイジって使えたっけ?……土属性。
〈あ、ごめん……どうも防御寄りの土属性って苦手みたいでさ……〉
(あああ! しまった……攻撃一辺倒なレイジには無理な注文だった!……orz)
という訳で、独りで処理しないとダメな模様……取り敢えず、10m程潜ってから強化しました……ガッツリ魔力を消費し過ぎて意識手放しそうだけど、ここで気絶すると折角の攻撃魔法が止まっちゃうからなぁ……
━━━━━━━━━━━━━━━
小山ボス「ガアアア……」
ピカァッ……どぉぉおおんんんっ……!
遠くからでも見えたであろうこの光景は、まるで特殊爆弾の爆発に見えたであろう……まるで彼の有名な原子爆弾みたいな莫大な光を溢れさせ……唯、ダンジョンという特殊な環境の為、それ程空間が広くはなかった為……その暴風はダンジョンを暴れ・蹂躙し尽くし……直上の天井部は吹き飛んで海底に穴を開けて海水が流れ込み……海水が莫大な熱と触れた瞬間に水蒸気爆発を起こして小山ボスを完全に消滅させてしまったのだった!
※ドロップ品は全部流れてしまったので、直接受け取った経験値くらいしか残らなかったそうな(笑)えん
※外の状態が状態なので、転移で戻って7層の改変を余儀なくさせられたという罠(苦笑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます