115 進化の系譜 その95
外壁(強化した土壁)を構築して次の日は崖下の魔法が届かない部分にも外壁を設置。数年で崩れ落ちないようにと3日目は全体に硬化&耐久上昇&防犯処置を施した。
そして4日目……
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──何か防犯装置が起動!?──
うぅぅぅぉぉぉぉおおおおおーーーー!
「く、空襲警報!?」
取り敢えず壁に設置した制御装置の
「これは……」
丁度、馬車道の所に設置した魔石からのリアルタイム映像だ……まぁ、地球でいう防犯カメラみたいな使い方をしてるんだけどね!
※外壁に接触があるとその振動やら魔力を感知して魔石が光りを灯す仕組み
この世界の生物は魔無しという特殊な生まれでもない限りは魔力を持ってるらしいので利用してみた
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「何だこの壁は!?」
「数日前通った時にはこんなもん無かった筈だぞ!」
「これじゃ隣国に行くのに遠回りしないとならんぞ?」
「これじゃ馬車も入れないし……誰か向こう側に行けるか?」
「ダメだ!……ぐるっと回ってみたが、全て囲われてるようだ」
「「「誰がこんなことを……」」」
……と会話してるようだ。一応、映像と音声は記録用の魔石を制御盤にセットして保存してあるけど……
「仕方ない。誰か山のことについて役場に行って聞いて来てくれんか?」
「俺が行ってこよう。ついでに何とかできないか、冒険者を連れて来る」
役場に山の状態について聞くのはいいんだけど……何で冒険者? 若しかして、壁を破壊する算段でも付けてる? キナ臭い話しの流れに外に出て説明しようかな……と思ってたんだけど。どうしようかと悩むトーコ。
・
・
そーこーしてる内に、グラスランドの町に戻っていた男が冒険者ではなくギルド職員を連れて戻って来た。
「待て待て!……そこの壁を破壊してはならん!」
と、息せき切って叫んでいるギルド職員。壁の状態を見て、まだ傷1つ付いてないことに安堵しているようだ。
「何でだ?……こんなもの、あったら邪魔だろう?」
「「「そうだそうだ!」」」
恐らくだが、隣国へといってた所を見ると商品を運ぶ馬車とその持ち主の商人なんだろう。数人はその商会の従業員なのかも知れない。荷馬車は見えてる範囲では3台くらい。視界外にもまだあるかも知れないけど……ちなみに、さっきの警報音はこの
「この山は「トーコ=バレイ卿」の所有地だ。基本、この
えええーーっ!?……と不満の声が上がる。まだ公示されてないのか、されていてもグラスランドの町を通過するだけの商人が見落としているか……。無人の山だったし、馬車や人の足で踏み固められて獣道みたいに自然とできたような道だ。無料で通過できる便利な近道として利用されていたんだろう。
※山を越えても似たような道が続いていて、途中から街道らしい道に接続されてる模様(後で確認した)
あたしが歩いて来たのはその分岐路の反対側で、そちらは辛うじて獣道があったんだよね……。本来の街道は
どちらにせよ、グラスランドの町を治めてる国とは独立した領地になる訳だし……今後は無断通過は勘弁かな?(変な人とか侵入されたら困るし!)
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独立自治が認められたから、あんな高額買取額が要求された訳ですね? まぁ……ほぼ何の価値も無い低い山ですし!(水源の小川はあるけど、グラスランドの町に流れている河川はそれ1つだけじゃないし)
※寧ろ、水量は乏しいのでグラスランドの町の水源としては他の河川と井戸水の方に頼っているという……
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