11 進化の系譜 その11

 すいどうきょくがおそってきた!

 Tはかいひさくをかんがえている!

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──質疑応答……か?──


「ひょっとして……旅行かなんかで留守……って訳はないですよねぇ……。上水道は少しだけ使っていますし……」


 いぶかしまれてると思ったら、普通にいい人だった件?


「えと……その……」


 どう説明していいかわからなくて困る氏! ちなみにドアを閉めっぱでは声が届かないのでチェーンロックしたままで少し開けてやりとりしている……このチェーン、木の頼り無さそうなパーツにくっついてるだけなので、強く引っ張ったら壊れそうだな……なんて考えてたら。


「……何をしてる?」


 いきなり水道局の人の背後に影が現れる……


「え?……おお、関係者ですかな?」


「いや……町内の者だが……この子に何か?」


 ……と、緊張感溢れる声色で問答が始まる。自称水道局のおっさんは、先程の上水道と下水道の使用量について再び説明を始めるが……


「あぁ、それならこの家のトイレは壊れてるのでうちで用を足してるのですよ。飲食もね?」


 と説明していた……いや、そんな事実は無いんだが、その人はウインクをしていたので有難く乗せて貰うことに……


「では……この上水道の使用量は?」


「そりゃあ……水を飲むことを禁止する訳にはいかないだろう?」


「あー……そりゃそうですね。いや、大変失礼しました……」


 という訳で、何故か町内会長さんに助けられて貰った……イヤナンデ?


※自称水道局の人が立ち去った後に自己紹介して貰った訳だ



「じゃあ……また困ったことがあったらここに来なさい」


 うちは既に電話も契約を切ってるので外部との連絡方法が無い。それもあってか、小さめの紙を渡された……そこには、地図と町内会長の自宅まで辿る道が記されていた。


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 まるでT氏の現状を知るような態度をとる町内会長……果たして、その正体は!?

※町内の人たちを見守る町内会会長さんでは?w

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