カザミドリ

ジャックと豆柴

風見鶏

風上を向き続ける


クルクル クルクル


めまぐるしく回り続ける


私は今何を見つめるの



誰かの顔色


言葉の流れ



そこに私はいない



外れないように


風当たりをよく



そこに私はいない



強風に怯えて続ける


クルクル クルクル


回り続けて目が回る


私はどこを見つめているの



そよ風は嵐を誘って


私のものを奪い去る



何もしないで無くなるくらいなら


自分から捨ててしまえ



屋根の上から羽ばたいて


あなたと一緒に青嵐で笑いたい


木枯らしで頬を赤らめ笑いたい



たいした望みじゃないけれど


私にとっては大きくて



心に凪を


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カザミドリ ジャックと豆柴 @matsudamen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ