別れを告げる

 恋は冷める


 憧れは幻滅に変わる


 好きは嫌いに反転する


 では移ってしまった情はどうすれば消し去ることがてきるだろう





 トマトとピーマンと椎茸が嫌いな君


 何時間も目覚ましを鳴らす君


 仕方ないなと最後は笑って、君のどうしようもないところも愛おしんだ


 その時間は僕を構成するブロックの一つになっている


 外して残る空洞をどうやって埋めればいい?





 君が僕を嫌いになって、お前なんか見たくもないと言ってくれれば良かったのに


 君を慈しみながら君に怯えて、会いたくないなんて言いたくなかった





 僕は変わってしまったね


 君の他にも守りたいものができたから


 君にも守ってほしかった


 二人で守っていきたかった





 君のこともまだ守りたい


 君にとって大事なものを、君が壊してしまわないように


 僕を守ることで君を守ろうとしたんだよ


 勝手だけど


 偽善に聞こえるだろうけど





 君が僕の譲れないものを見なかったことにするのなら


 僕は別れを告げねばならない


 君と僕を引き裂くのは僕


 まだ君を愛している僕

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