〝いじめ〟を助けてくれた男の子。



「確か、江藤風華、だろ?」




女の子たちを追っ払ってしまった声の主は。




そう声をかけながら私に手を差し出してきた。




「.........、あなたには関係ありません、」




せっかく助けて貰ったのに...............




可愛げない言葉を発して、

結局手を借りずに立ち上がった。




「俺には、関係ないけどさ、

名前ぐらいは覚えてよ?俺は、真島寛太」



真島寛太(ましまかんた)。




聞いてもいないのに勝手に名乗り出した男の子。




ずっと、〝いじめ〟られてた私を初めて助けてくれたのは男の子。




みんな、見て見ぬフリだったのに............




「っ、............なんで、助けたの、」




頼んでもいないのに、

〝いじめ〟を助けるなんて。




〝いじめ〟を助けてくれた男の子は、

お人よしなのかもしれない.....................



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