第三十三話
ちょっと
『よう明日、市内の
『あ、いいね。僕は行くよ~』
『まあ、私も行ってみようかしら。冬休みの宿題も今日で全部、終わったことだし』
『マジか?! お前、夏休みの宿題もそうだったけど、
『別に、いいけどね。あんたに引かれても私は全然、
『ああ、そうですか! よう、
『僕は
『はいはい、そうですか。まあ、いい。とにかく明日、午前八時に神社に集合な!』
初詣に行った私は、神様にお願いした。
●
冬休み明け。私は
彼女らは、話しかけてきた。
「あら春花さん、お
私は
「私は今、フリースクールに通っているの……」
すると三人の、残り二人が
「あら、フリースクールって
「きっと、フリースクールも変なのよ」
そして彼女が、
「あらあら、ダメよ、あなたたち。そんな本当のことを言っちゃあ。ねえ? 春花さん?」
私はその場から、逃げ出した。何も言い返せなかったからだ。心の中では、
でも、私は弱かった。今も。大切なフリースクールも、そこで
でも今の私は、昔の私じゃない。今の私には、あいつがいる。だから私は、大海まで全力で走った。そして大海の入り口で、あいつを見つけた。私は、大声で聞いた。
「ねえ、翔真! あんた、
すると翔真は、いつも通りの
「うん。そうだよ~」
「それって、すごいことだよね!」
「うーん、そうだねえ……。うん、すごいことだと思うよ~」
私は翔真の
「だったらその夢を
そして私はその場に、
「うん。僕、春花ちゃんのためにも、夢を叶えるよ」
「え?」
私は、
「あんたの夢って、数学の力で地球の温暖化を止めることでしょう? どうして私のためなの? それは地球や世界の人たちのためじゃないの?」
「もちろんそうだよ。でも僕の夢をこんなに
私の小さな
「そ、そうよ! この私が、この私が応援してあげるのよ! 絶対に夢を叶えなかったら、
すると翔真は、いつも通りの無邪気な表情と声に
「うん、分かったよ~」
私は翔真の左手を引っ
「じゃあ、
「うん!」
その日は翔真の
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