第二十二話
私はちょっと不安になって、聞いてみた。
「え? どういうことですか?」
「うん。今日は私たち女子の
「え? そうなんですか?」
「うん。魚釣りって、運が必要なこともあるでしょ? 釣れる時はたくさん釣れるけど、釣れない時は全然釣れない、みたいな」
私は、少し
「あー、なるほど……」
「だから
「なるほど、分かりました!」
「ま、でも楽しんでやることも必要よ。春花さん、あなた釣りをしたことはある?」
「いいえ。無いです」
「そう。二日目の女子の班は、釣りをするからね」
私はちょっと、
「え? そうなんですか?」
「そう。そして男子の班が、山菜を採るの」
「へえー」
「そして女子も男子も、山菜が生えている場所と魚の釣り方をおぼえるって訳!」
「なるほどー!」
納得している私を見ながら、
「でも一番大切なのは、ケガや事故を起こさないこと!
「なるほど……」
「じゃないと、ちょっと
私は、またちょっと不安になった。
「どういうことですか?」
「うん。生徒がケガをしたり病気になったら『お
「一旦ですか?」
優希さんは
「何度でも、ですか……」
「そう。何度でも、やり直すの。はっきり言ってイヤでしょう、それは」
「そうですね……」
優希さんの表情は、ちょっと
「だから『お泊り会』の会長には、すごいプレッシャーがかかるの……」
私は、そうだろうなと
「そうでしょうね……」
「ま、でも今年は安心だけどね」
「え? どうしてですか?」
「今年の会長は、ななみさんだからよ。ななみさんは今の
「なるほど……」と私はペンションにきてからの、ななみさんの
「そして三日目は何をするかというと……。って、ああ。それを見てごらん、
私は
「え? これが山菜ですか?!」
「いいえ、これは花よ。キクイモの」
「へえー。ヒマワリみたいな花ですね」
「うん、それが
「はい!」と私は、地面を掘った。するとショウガのような形の、イモが出てきた。優希さんは、教えてくれた。
「それが、キクイモよ。ちゃんと食べられるから、たくさん採ってね!」
「はい!」と私は
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