第十六話
次の日から私は、本気で
私はワラにもすがる思いで、LINEをした。
『自由研究はどう?
『うん。僕は、
その点、燃料電池は二酸化炭素を排出しないし安全だよ~。だからこれからは
『俺は、まだだ……。ドリルは何とか全部終わったが、自由研究が全然できてない……』
『私もそう。自由研究のテーマすら、決まってないの……』
『どうしたもんかなあ……』
私は取りあえず、
『ねえ。取りあえず三人で、
『そうだな、その方が良いかもな……。で、誰の家に集まる? できれば俺の家は、さけたい。親がいるから三人が集まると、「まだ夏休みの宿題、終わってないの? 早くやりなさい!」って言われるのがオチだからな……』
『えーと、僕の家にも、お父さんとお母さんがいるよ~』
『それじゃあ、私の家しかないか。今、仕事でお母さんがいないから』
『よし、決まり!
三十分後、宗一郎と翔真は、私のアパートにやってきた。私は二人を私の部屋に入れて、取りあえず聞いた。
「二人とも、オレンジジュースでいい?」
翔真と宗一郎は、すぐに答えた。
「うん。僕、オレンジジュース、
「あ、ああ。俺もそれでいい……」
私は
「どうしたの、宗一郎?」
すると宗一郎は、緊張した表情のまま答えた。
「俺、今、気づいちゃったんだけど……。俺、女の子の部屋に入るの、これが初めてだ……」
翔真も、続いた。
「あ。そういえば、僕も初めて~」
その時、私も気づいた。自分の部屋に男の子が入るのは、これが初めてだと。だが、そんなことで
「私、ずっと自由研究のテーマを考えていたんだけど全然、良いアイディアが出ないの……」
「俺も……」と宗一郎は、
私は、翔真に聞いてみた。
「ねえ、翔真。何か良いアイディアはない?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます