第7話 時越神社と風鈴

「いたー!」みんなは、僕の異能にも驚いているようだ。中島が「ヒカル、急に立ち上がり、大声出して、大丈夫か。」僕は冷静に「大丈夫だ。問題ない。」坂田君が「その言い方は、やめてくれ。僕の好きなマンガのセリフに似ている。」僕もそのマンガが好きだったから「問題ない。」と口が勝手に覚えたようだ。まあ、それはさておき、藤田さんの居場所はつかめた。案外すぐに見つかったため、僕は少し拍子抜けた。みんなは、異能だの異星人だのの言葉にざわざわしている。当事者の僕が言うのも変だけど、やっぱり、非日常なことが起きるのは、ワクワクする。それに夏だ。夏休みだ。僕が言うとした言葉を坂田君が「夏休みは、やっぱりこうじゃないと面白くないよな。不思議なことは決まって夏に起きる。」制服の首のボタンを3つも外して言い放った。坂田君は、さっきPC追跡で藤田さんの居場所をつかめなかったから壊れたのか?坂田君は、僕の異能に負けて悔しがっていたが、この奇妙な状況をすんない受け入れ楽しもうとしている。変わり身が早い。それに、たかちゃんと中島は携帯で早速、隣町の時越神社の場所を特定。ナビしている。僕の頭の中にシガの声『ヒカル、さすが君の幼なじみたちは、頼もしいね。バイタリティーがあると言いうか、彼らは正真正銘の地上人のようだが、さすが、異世界人のヒカルと気が合うだけはあるよ。彼らの脳内のブラックホールの容量はかなりの高い数値だ。きっと調整、適応能力が半端じゃないんだろうな。磁石のように類は類を呼ぶってまさに君たち仲間のことだよね。』『まあ、僕の友達だ。普通とは違うさ。だが、類は類を呼びで言えば、シガ、君も僕らと同じ仲間だ。そうだろう。』『そうだな。ヒカル。』たかちゃんが、「ヒカル、シガ、なに、ボーっとしてるの。藤田さんの居場所、行き方、見つけたよ。どうする。シガ時間が無いんでしょう。今から行く?」シガが「もちろん一刻も早く風鈴を取り戻したいが、少しだけ準備が必要だ。それに僕の別のセミの仲間からの報告を今夜、受ける予定だ。それに不測の事態も考えておかなければいけない。悪い異世界人と地上人の組み合わせの場合、地上人の君たちも危ない目に合うかもしれない。これでも夏の異世界では防衛隊所属なんで。」たかちゃんが目をキラキラさせて「シガ、すごい。イケメンで。防衛隊所属。ネーミングだけでもすごすぎる。」坂田君がチラリとシガをにらむ。たかちゃんの女子の圧が再びシガを襲う。シガはスーッと僕の影に隠れて。「すごくはないぞー。」少しおちゃらけの声で言った。僕は、また間に入り「よし、明日行くことにしよう。駅に朝9時集合。どう?みんな大丈夫?坂田君、明日夏期講習は?」「あるよ。でも明日は休むよ。勉強も大事だけど、こんな、ビッグイベントそうそうにないから。それに、たかちゃんが異世界へ連れていかれても困るしな。明日10時駅前、行くよ。」僕は、耳を疑った確かに坂田君が今、さらりと何か特別のことを言った。でも誰もそのことには触れずに、さらっと話は続いた。たかちゃんもあえて触れずに普通だ?僕の聞き間違え?まあ、とにかくに、明日9時に。「じゃあ、みんな明日9時駅前に集合。」僕らは解散した。「じゃ。明日」僕はあの力を使い藤田さんの姿を再び追った。シガが『ヒカル、何か見えるか?』『あー、見える。藤田さんの横に女の子が1人いるよ。彼女は大きなリボンを髪につけている。彼女は、えっ、藤田さんと顔が同じだ。藤田さん、双子?』

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