第2話 幼馴染《カノジョ》
魔法が使えない僕にも唯一の心の拠り所があった。小学生からの付き合いである幼馴染の「
彼女は天真爛漫、才色兼備で男性のみならず女性にも人気である女性で第三者から見れば僕のような陰湿な男性には関わりは無いはずだろう。
そしてなんと言っても彼女も魔法士である。
能力は「治癒魔法」。対象に触れる時間によって治癒魔法の効力が上がる。かすり傷や打撲などの軽傷であれば5秒程度。現段階では軽傷しか治せないが、現在特訓中で将来は傷ついている人達を助ける医者になりたいと言っている。
だが僕は駿河先の彼氏になった。告白は彼女から受けて僕はそれを了承した。告白を受けたのも小さい時だったから恥ずかしながら告白をした理由を忘れてしまった。そして渚と関わりを持てたのも彼女になったのも恐らく小学生からの付き合い、「幼馴染補正」のおかげだろう。
中学生の卒業式である今日、僕は彼女に呼び出された。卒業式の後、クラスのみんなは打ち上げに行っていた。本来その中に彼女がいるはずだったが彼女はそれを断って、16時に校門前に来て欲しいと言った。普通なら彼女と会うことは嬉しい。だが問題なのはその時の彼女の表情だった。彼女はいつもの笑顔でそれを伝えた…と思っているが僕には分かる、若干彼女の表情が堅かった。多少の不安や疑問を持ちつつ僕は校門前に向かった。
15時55分、校門前に着いた。彼女はすでに校門前の石柱に体をもたれかかっていた。
黒より白寄りの薄い紫髪、肩まで伸びているストレートの長髪、モデルをやっていないのにスレンダーな体型、美人よりかは子犬のような可愛い寄りの顔。何回みても思う。
どうして彼女は僕に告白したのだろうか
僕と彼女ではまったく釣り合っていない。
そう思いながら彼女の前まで歩いていくと彼女が僕に気づいた。
「創君……」彼女は悲しい表情をしながらも、凛とした目で、その黒い瞳で僕を見つめた。
嫌な予感がする
新谷「な、なんだい?話って」
駿河先「実は私、創君とは違う学校に行くんだ。」
新谷「そ、そうなんだ。」
薄々勘づいていた。彼女は世界でも数少ない治癒魔法の魔法士。俺が入学する一般魔法高等学校とは違い、おそらく国立魔法高等学校に通うのだろう。国立の学校は一般の学校とは違って魔法の授業に専念し、魔法士育成に特化している高校だ。
駿河先「あ、あのね。私、国立の
やっぱりそうか。東武高校はこの国の東に位置する東武市にあり、魔法士の最高峰が集う国立の中でも上位の学校だ。東武市はここ
駿河先「新谷君とは離れ離れになっちゃう。 けど、私の気持ちは変わらない。 だから」
新谷「分かった、心配しなくていいよ。僕も行きたかったけど」
国立高校と一般高校の明確な違い、それは
「僕みたいな魔法が使えない人は行けないから」
そう、魔法が使えない人は試験さえも受けられない。そういった場所なのだ
駿河先「ごめん」
彼女は今にも泣き出しそうだった。
新谷「謝らなくていいよ。渚の夢なんだ、彼氏の僕がどうこう言わず応援しないと。」
僕は彼女が好きだ。純粋無垢で優しい、こんな僕を好きになってくれた君が。
僕の一方的な感情で彼女の夢を壊したくなかった。だから僕は
駿河先「創く...ん!?」
僕は全力で彼女を抱きしめた。
新谷「もしここに帰ってくるようになったらまた2人でデートでも行こう。いつでも待ってるから」
駿河先「!」「うん、うん!分かった。待っててね」
涙目だった彼女からいつも笑顔な駿河先渚に戻った。
彼女との会話は終わり、彼女は東武市に向かった。東武市に着いた彼女はすぐさま僕に写真を交えてメッセージを送ってくれた。
〈なぎ〉
今、東武市に降りました😊 やっぱり都会は人が多いね〜
〈新谷〉
お疲れ様。そっちの気温はどう?
〈なぎ〉
こっちはそっちと違って暑いよ〜🥵
〈新谷〉
そうなんだ。じゃあ早く寮に行ってきな!エアコン付けて部屋の中キンキンにしちゃえ👍🏻
〈なぎ〉
分かった!多分寮に着いたあとは手続きとかするから返信遅れるかも。
〈新谷〉
了解
こんな平和なやりとりがずっと続くと思った。
離れていても関係は続くと思っていた。
この後の出来事は《僕》を変えてしまったと思う。
だけど違う。
この後起きる全てのことは
《俺》の
〜プロフィール紹介〜
新谷 創(しんや そう)
身長 165cm 体重 70kg
外見 小太り 髪色 茶髪 目の色 黒色
性格:明るい︎ →内気
得意なこと:謎解きやパズル 趣味:ゲーム全般
本作の○○。 日島中学→外野高校
小さな時に自分に魔法の適性がないことを知り、それを隠しながら〈マジカルメリットクラシー〉である現代社会を生き残ろうと勉強だけで一般魔法高等学校の中でも1、2を争う人気の高い学校の外野高校に入学した努力家。
誰とでも分け隔てなく会話ができる明るい性格だったが年齢が上がるにつれ自分が
彼女は駿河先 渚。
※一般魔法高等学校は生徒のほとんどが魔法士であるが、最近魔法が使えない生徒の入学が認められるようになった高校。
駿河先が通った東武高校及び国立魔法高等学校はそのような生徒を受け付けず、魔法士の中でもエリート中のエリートしか通えない高校である。
^
1週間ぶりの投稿です!
今回のお話はどうだったでしょうか?
今回は新谷君と本作のヒロインである駿河先さんの話を書きました。
メッセージのやりとりの部分をどう表現すればいいか悩みましたが、今回のように今後も
〈〉👈こいつを使って書かせて頂きます。
今回も読んでてそんなに面白くなかったかもしれませんが皆さん、もうしばらくお待ちくださいm(_ _)m
最後の2,3文は元々書いていた原稿にはなく思いつきで書きました(ちょっと次が気になる終わり方でしょ?ᯣᜋᯣ)
自分も完成次第すぐに投稿します!
そして上部に書いたプロフィール紹介は毎度毎度新キャラが追加した際に書こうと思います。
(たまに変更あるかも)
次もよろしくね🙏
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