兄弟と隣屋敷と小学校
僕は七人兄弟の下から二番目だったよ。そのうち2人は幼い頃に亡くなってしまっていてね。残っていたのは私より上のウィリアムとアンとジョーン、それに末弟のリチャードだけだった。
隣には
准男爵のジョーン=パウエル爵の邸宅である
ニュータウン・ホール。
町と同じ名前を冠されていた。
私の生まれた頃から23年間はそこに存在した豪華なお屋敷だ。
私の中で一番古い記憶は、ジョーン様が父の店兼住居の境のガラス扉を開けて、
「さぁ!子どもたちのみんな~。お恵みの時間だよ。さぁ、みんなで大切にするんだよー。」
と言いながら、私たちのいる方へ食べられる小鳥を一羽とばしてくれたことだけだ。
これはきっと、ジョーン様がその家を去るすぐ直前のことだったので、借金の返済のために、もう鳥が必要では無くなったということだったんだろう。
その屋敷は借金のカタにされたのか、すぐ他人の手に渡っていった。
次に思い出すのは、
この大きな大邸宅の中の数部屋にあった小学校に在学したことだよ。
シックネス先生が校長をしてたんだ。
僕は思い出せないけど、
多分かなり小さい頃から小学校に通っていたんじゃないかな?
4歳とか5歳とか多分そんな頃だったと思う。
初めて登校した日を思い出すことができないのを振り返ると、
でも自分が学校でも自分ん家でも、
むやみに一番になりたがっていたのを思い出すんだ。
そこの児童たちで、
学校から町までかけっこをした。
私は走るのが大好きだった。
走るのも速かった。
それで走って私は一番最初に帰ったんだよなぁ。
朝は毎日ほとんど一番最初に学校についたものだよ。
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