ルナ・シルヴァー②
一秒経過、二秒経過。男は動かない。ヘルメットをはぎ取って生死を確認。息はある。脈も。ルナは周囲に目を
あとひとり。
その残りひとりも男だった。
電動式外骨格パワードスーツを装備すれば身体能力は
戦闘型ムニノンの適合者には必要ない。パワードスーツを装備したぶんだけ重量が増して
ルナは適合者の男がいたはずの場所に目を向けた。
別の場所に視線を
それら照明の光を
ここは
ルナが案内されたフロアは地上一階にある。同フロアには高さ一メートル、横幅二メートル、厚さ三十センチのコンクリートが
ヒュッと風を切る音がそのとき聞こえた。聞こえた
障害物に
床から高さ五メートルの位置に設置されているキャットウォークに男が
戦闘服の男がボクサーのように構える。ルナもそうした直後に拳と拳がぶつかった。
衝撃でキャットウォークが
ルナも手すりを蹴って五メートル下の床へと飛び降りた。首を左右にふる。男の姿は確認できない。あっというまに、どこへ消えた?
ルナの全身がほのかに光ったのは、このときだ。
光は月の色に似ていた。銀色にうっすらと黄色が混じっているかのような淡い光が、ルナの肌から
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