第11話
優しく彼に触れていく。
ーーー僕の指が、どうか、彼を今まで触れた人間の中で、一番優しく触れられていますように。
エマニュエルの身体へひとつひとつ惜しみなく、くちづけていく。
冷えた僕の唇がくすぐったいのか、口づけるたび彼からは慄え声が漏れた。
「…レオ」
欲しがる桜色の唇に引き寄せられてキスを落とした。
滑る舌と舌を絡め合い、体温が上がっていく。
僕の頭の片隅で「何故?」という声が聞こえた気がしたが、目の前の甘い舌に耽溺した。
指を這わせて一つ一つ身体を確かめた。今まで目で追っていただけの身体。
彼の骨の上についた柔らかい肉には無駄がなく、腹についた均等な筋肉、少し盛り上がった肩、どれも芸術的で神が丁寧に丁寧に造ったとしか考えられなかった。
芸術家として神と僕は気が合いそうだと感じた。
そうしているうちに、僕は彼の中にまで入って、彼の美しさを知りたくなった。
上気した耳もとに熱っぽく囁くと、エマニュエルは足を擦り合わせて下腹部をシーツへ擦り付ける。
「逃げないで」
雨が降ったように濡れそぼる彼の先端。
優しく擦ってやる。
「ん…っ!」
慄え声に心が満たされていく。
男として、友人としてーーーー?
「レオ、あっもっと強く…っされたら、おれ…っ」
エマニュエルの昂まった男根を強く握って上下へ擦る。
脈打ち硬さを増す彼自身は絶頂をすぐに迎え、目を固く瞑ってシーツの上へ熱を吐き出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます