わがまま
勝利だギューちゃん
第1話
「こら、お前」
「私?」
クラスの男の子たちから、声をかけられる。
いや、女の子も何人かいる。
人気者は辛い。
「何の用?」
「この暑さ、どうにかしろ」
「何で私が?」
どうして、暑いのが私のせいなんだろう?
「いつも言ってるだろう」
「何て?」
「『太陽は私のために燃えている』って」
「それが何か?」
「お前のためなら、太陽に言い聞かせろ。少しは大人しくしろと」
そういうことね
「こら、太陽。少しは大人しくしなさい。暑さを抑えなさい」
一息つく
「言っといたよ」
「涼しくならないだろう?」
「太陽に届くまでには少し、時間がかかるから、もう少し我慢して」
時は流れて、12月。
「私の言った通り、少し涼しくなったでしょ?」
「逆だ、少しはがんばるように言い聞かせろ」
「わがままだね、みんな」
「どっちが」
わがまま 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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