第11話 城への到着

森の木々の間を縫うように歩いて進むミナとカイ。

視界が一気に開け、目の前には一面に広がる壮大な城が姿を現した。


「ミナ、あれが僕たちの目指していた城だよ。」


カイの指先が示す方向を見つめるミナの瞳が大きく見開かれる。

それほどまでに城は美しかった。

ミナはそのながめに魅了され、一言も出せないほどだった。

城は高くそびえ立ち、塔は空に向かって伸びていた。

太陽の光は城壁に反射し、輝きを増していた。

その壮大さは見る者の心を奪い、その美しさは言葉を失わせた。


「すごいよね、カイ。」


「でも、何か変だと思わない?」


ミナはカイの顔を見て言った。

「どういうこと?」


「城に門番がいない。

 あんなに大きな城に門番がいないなんて、変じゃない?」

ミナは頷いた。


「そうね、確かにおかしいわ。

 でも、中に入るしかないわ。」


「そうだな。」


「じゃ、さっそく行こう。」

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